中国の空母が太平洋を初航行

 中国は16日にも遼寧艦隊が渤海湾で大規模実弾演習を実施したことを公表している。環球時報は今回の演習について、「中国の空母艦隊が初めて『第1列島線』を突破した」と報じた。第1列島線とは、中国が1982年に設定した海上防衛ラインであり、沖縄、台湾、フィリピンを結ぶ線だ。これを越えたということは、米国が制海権を握る太平洋に挑戦することを意味する。

 クリスマスイブの24日とクリスマスの25日に中国国営中央テレビ(CCTV)は、遼寧率いる艦隊が23、24の両日、西海、東中国海で実施した演習について終日報じた。CCTVによると、西海での演習で遼寧は初めての「フルデッキ演習」を実施した。艦載機13機が甲板に全て出て、順番に離陸し、空中給油、空中対抗演習を行って帰艦した。

 中国のポータルサイト「騰訊」は、遼寧が艦対空ミサイル2発を発射し、空中目標を撃墜する場面や防空砲を撃つ場面も動画で公開した。艦上には呉勝利海軍司令官(大将)がサングラスに迷彩服姿で演習を指揮した。環球時報は「複数の海域にわたり作戦を行う艦船に海軍司令官が乗船して指導を行うことは前例がない」と報じた。中国は遼寧が西海のどの海域で演習を行ったかは公表しなかった。

 遼寧などは24日午前11時ごろ、東中国海に到達し、「全要素演習および試験任務」作戦を実施した。殲15艦載機や艦載ヘリコプターが発艦、帰艦する演習だ。中国海軍の梁陽報道官は「今回の演習は年間の演習計画に沿ったものだ」と説明した。中国国防省は「渤海湾、黄海(西海)、東中国海に中国の空母艦隊が航行し、演習を並行して行い、体系的で実戦化された合同指揮演習を展開。海上補給演習も実施した」と説明した。環球時報は「遼寧が遠洋演習を実施したのは、制空、制海、対潜能力など基本的な戦闘作戦能力を備えたことを意味する」と指摘した。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員
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