【ニューデリー金子淳】パキスタンのアシフ国防相がインターネット上に掲載された虚偽のニュースに反応し、自身のツイッターでイスラエルへの核攻撃を示唆するツイートを投稿した。ツイッター上ではアシフ氏に対し「責任ある立場にいる最も無責任な人物」「国防相らしく振る舞って」などと批判が相次いでいる。
ニュースサイトには、イスラエルの国防相が「パキスタンがシリアに派兵したら核攻撃で壊滅させる」と発言した、とする虚偽情報が掲載されている。アシフ氏はこれを信じたとみられ、23日に自身のツイッターで「イスラエルの国防相は、パキスタンがシリアで過激派組織『イスラム国』(IS)対策に参加するなら核で攻撃すると脅している。イスラエルはパキスタンも核保有国であることを忘れている」と投稿した。
これに対し、イスラエル国防省は公式ツイッターからアシフ氏に「参照されている記事は完全に間違っている」と返信した。イスラエルは「中東唯一の核保有国」とされるが、核保有を肯定も否定もしない「あいまい政策」を取っている。
偽ニュースは米大統領選で横行し問題化。米フェイスブックがチェック機能を導入するなど、対策が進められている。