伊能忠敬の“足跡”4200か所 グーグルマップで公開

江戸時代後期に本格的な日本地図を初めて作った伊能忠敬の測量隊が、全国各地を調査した際に宿泊した場所などを研究家のグループが詳細にまとめ、インターネットのホームページに公開しました。
この地図は、歴史の専門家らで作る研究グループ「伊能忠敬研究会」が公開したものです。研究会では、伊能の測量日記や作製した地図などを基に寺や庄屋など、測量隊が宿泊した場所や日時を詳細に調べました。

その結果、北は現在の北海道から、南は鹿児島県までの宿泊地、およそ4200か所の詳細な位置情報が特定できたということで、インターネット上の地図サービス「グーグルマップ」上にデータを落とし込み、26日から研究会のホームページで公開を始めました。

伊能の測量は、江戸時代後期の寛政12年から文化13年の17年間にかけて合わせて9回行われていて、公開されたデータは調査の時期ごとや、伊能本人が率いた本隊とそれ以外の支隊などに分けて表示することもできます。

さらに研究グループでは、このデータを利用してスタンプラリーができるスマートフォン向けアプリを来年2月にも公開する予定だということです。アプリをダウンロードして、宿泊地の半径500メートル以内に入るとスタンプが押される仕組みで、測量隊の足跡を簡単にたどることができるということです。

伊能忠敬研究会では、「公開したデータを使って測量隊の偉業をみずから体験することで、メンバーの労苦や不屈のチャレンジ精神を学んでほしい」と話しています。