竹石涼子
2016年12月26日13時36分
愛媛大などの研究グループが、高知県で採取した鉱物が新種だった、と発表した。国際鉱物学連合の委員会から正式に承認された。日本の鉱物学の研究者の名前にちなみ「豊石(ぶんのせき)」と命名された。
鉱物は暗緑色で、複数の結晶が集まってできている。マンガンやアルミニウム、ケイ素、酸素、水素などが主な成分。2000年ごろ、愛媛大ミュージアムの皆川鉄雄研究員が、高知県いの町の山中で見つけた。日本鉱物学会(当時)に報告したが、当初は見た目が似ている別の鉱物として発表された。
10年ほど経過し、東京大物性研究所の浜根大輔技術専門職員が改めて化学組成や結晶構造を解析。国立科学博物館地学研究部の門馬綱一研究員や宮脇律郎部長の協力を得て新種と判明し、国際鉱物学連合の委員会に申請した。
広く鉱物を調べ大きな貢献をした豊遙秋(ぶんのみちあき)博士にちなみ命名された。宮脇さんは「新種の鉱物は国内でも年に二つ程度と珍しいもの。博士の名前を付けることができてよかった」と話している。(竹石涼子)
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