リスニングは英語試験と日常試験の中の大きなハードル
こんにちは、リスニングは英語学習の大きな課題になっています。リスニング力が向上すると英語のインプットが爆発的に加速し、英語の能力が飛躍的に向上します。今日はリスニング能力をどうやって向上させるか、簡単なコツをお話ししたいと思います。
個人的な経験と後輩に試してみて、リスニング勉強における問題点を話してまとめてみました。リスニングについては 正しいやり方で、勉強をし続けることが重要であるため、最初の一歩をうまく踏み出すこと、そして勉強を継続できる仕組みが必要なため習得に時間がかかります。それでは、リスニングを劇的に向上させる方法に入りたいと思います。
リスニングの勘違いしている難しさを理解しよう
リスニングをしていると、聞き取ることができない、途中で意味がわからなくなって会話が続かない、問題が解けないという事態に陥っているのではないのでしょうか?
しかし、これは心配する必要がないことなのです。日本語に置き換えてみてください。1~2分の文章を日本語でずっと聞き続けること自体が厳しいのではないでしょうか。しかも自分に馴染みのないことを聞いて、問題に答えることが苦痛になることは容易に想像できます。友達としゃべって5分くらいずっとしゃべり続ける人いますよね?その人の話を直後であっても全部答えることは難しいことです。つまり、全部聞き取ることはハナからムリなことであるわけです。
さて、これを理解したうえで、リスニングの勉強法を提示していきたいと思います。リスニングの勉強法するうえで気を付けるべきは、2ステップです。
1. 大枠を聞き取るリスニング方法
2. 詳細を聞き取るリスニング方法
1. 大枠を聞き取るリスニング方法
大枠を聞き取るということにつまずいてしまい、多くの日本人はリスニングが苦手になってしまします。
大枠を聞き取るうえでみなが失敗してしまう点は以下の5点があります。各項目ごとに対処法とあわせて説明していきます。
a. 最初の3語に集中できていない
最初の3語は英語では特に重要なことが入っています。例えば以下の通り。
"What time is it now"
"How far is it from here to the station?"
"Why are you here?"
すぐに気づきましたが、5W1Hさえしっかり聞き取れていれば何を答えないといけないかはすぐにつかめます。何?なぜ?どのように?いつ?といったことがわかればすぐにつづく文章も想像がつきます。何度これを教えても実践できない人が多くいるので最初の3語でテープをきって音を聞く練習をしてみてください。これをすると、質問の大枠がわかるようになるだけでなく、後の文章を聞かなくてもなんとなく問題が想像できてしまうんですね。これは半信半疑でやってみるといいと思います。最初の3語集中トレーニングは英語の基礎の基礎で役立ちます。
b. 強調されている点とそうでない点の区別がついていない
日本語に比べて、英語は抑揚がついています。特に、否定形の時や数字がわかりやすく発音されています。
まず下記のれ例文をご覧ください。
基本形
I think he works well.
否定形
I don't think he works well.
間違い
I thinks he doesn't work well.
thinkに限らず否定系は前に持ってこないといけません。日本人からすると少し気持ち悪いかもしれませんが英語ではこのようになっています。最初の3語に集中しておけば肯定なのか否定なのかもすぐにわかることができます。この場合、"don't"が強調されてい発音されるため、聞き取りやすくなっています。時間をいうときも数字が強く言われているのでノンネイティブでもわかりやすい構造になっています。
強調があることに気づいているかいないかで英語の聞き取りやすさが変わってきます。テストのときを考えると強調されている部分はたいてい問題文に登場するので聞き逃すことのないようにしましょう。
c. 分からないイディオム、単語にひっかかって先にすすめなくなる
私自身が最も苦労した点です。英語を勉強してかなりのインプット量ができたときは、全知全能の英単語マシーンになって気分でどの単語でも理解できると思っていました。しかし、リスニングでわからない単語を聞くと、固まってしまいその地点でリスニングが終了してします=途中から耳に入らなくなるという事態が発声しました。後から振り返ると、固有名詞や文化的背景を知らないとわからない単語でどう勉強してもわかるはずがなかったのにあの時は自分の力を勘違いしていました。
リスニングや会話の中でわからないことがあったらそこは気にしなくていいのです。文脈が分かれば、高い確率で意味のわからなかった単語も理解できるようになります。読解で主に用いられる類推する力が身についていればリスニングも乗り切ることができます。
d. 日本語訳してしまう。
一文一文翻訳しながら聞いてしまうと、当然ながら脳の処理が追いつかないので途中でリスニングができなくなってしまいます。このときに必要なのは英語で英語を理解するプロセスです。英語を英語で理解するという感覚はなかなかつかむのが難しいのですが、英語の文章を聞いたら、英語の状態で頭に入れておけばいいのです。
私の周りにも何人かいるのですが、大量の文字情報を暗記するときに画像のように暗記していると言っています。最初は何をいっているかよくわからなかったのですが、英語の教科書も同様の覚え方をするといっていたのを聞いて納得した記憶があります。
リスニングのときも英語の状態のままそのまま頭にいれておき、その後、記憶した英文をもとに問題を解けばいいわけです。すぐに日本語に変換して問題を解こうとしなくていいのです。まずは英語を頭に入れ込みましょう。
e. 知っている単語に過度に意識をとられてしまう
知っている単語がでてくるとリスニングのときに安心します。ですが、無意識のうちに最もリスニングで失敗している要因は知っている単語に安心してそこで集中力が終わり、その次の単語を聞き逃してしまうことがあります。知っていることは頭にいれるだけでよいのです。知っていることが試験にでるとうれしいのですが知らないことをどう推測するかのほうがはるかに大事です。
2. 詳細を聞き取るリスニング方法
次は詳細を聞き取るリスニング方法です。大枠を聞き取る練習ができるだけで、TOEICでいくと900点はとれます。詳細を聞き取るリスニングはTOEFL100点以上、TOEIC990点に近付く方法なので、上級者になりたいときはご参照ください。
では、TOEICが900点を超えてからなかなか伸びず、詳細を聞き取れない人はどのような問題点があるのでしょうか。
a. 構造化する能力が欠けている
3分を超える文章を聞いて、答えることもあります。その際、長すぎるせいで基礎的なスキルを駆使してもあたまの中から文章がすっぽり消えて、設問に答えるときには、まったく何も回答できない。なんて経験をしたことがあるでしょう。
そういった方ができていないのは文章の構造化です。文章の構造化は英語学習においてあらゆる分野で必要なスキルです。主張は何か?それを裏付ける根拠は何か?途中から話が展開しているときの接続詞は何か?ということを気を付けなければなりません。
<主張>
<There are three reasons>:理由は三つある
<理由1>
<理由2>
<理由3>
However, (急な話の転換ex.近年の調査でそれが否定された等)
<結論>
といった構造が頭の中ですぐにできるかどうかでかわってきます。日本語の段階でできない人には厳しいかもしれません。他方、英語の方が構造化の学習がしやすい面もあるので構造を意識した勉強をしましょう。
b. 発音記号を知らないため、細かな違いがわからない
度々発音についてうるさくいっていますね。もはや発音ブログになりかけていますが、発音についてはこちらをご覧ください。
発音記号がしっかり理解でき、自分で発音できるようになるが、細かい部分まで理解することができるのでdetailをしっかりとらえることができます。難しい単語が問題の対象になることはなかなかないですが、フォニックスを知っているかどうか、そしてそれをつかいこなせるかどうかは重要でしょう。
c. 英語の音と日本語の音の違いを理解していない
以前も本ブログで紹介しましたが、今年、ブログで読んで驚いたことの1つに英語と日本語の周波数の違いがあげられます。
周波数が違うからそもそも聞き方に注意しないといけないことが入っていないと、最後の一歩の上達が見込めないかもしれません。
周波数が違うと、その適応に時間がかかってしまいます。英語が上達するためには英語漬けにしてその周波数になれておく必要があります。英文を読んだり、作文をしたりではだめです。耳に英語を詰め込まないといけません。
周波数が日本語は1500ヘルツ以下、英語は2000ヘルツ以上となっています。2000ヘルツとなるとピアノの最も高い音となるので日本人が生活してて普段聞く音でないのも納得です。
英語がある程度上達してくると、英語を勉強しない日が発声する人もいるのではないでしょうか。それでは、せっかくのこれまでの積み重ねが無駄になってしまいます。
周波数の違いについては、こちらの記事を参照ください。今年の良かった英語記事トップ10にもランクインしています。
リスニング力は劇的に向上するのか?
リスニングはあるポイントを超えると、急激に聞き取りがはかどるようになります。そのポイントに達するまでが時間かかりますが、純粋に1日2時間英語を聞き続ける訓練を一か月したら、文章単位で英語を理解できるまでになります。リスニングは人が言っている単語を自分の知識の単語と照合する作業なので、決してほかの分野ほど難しくはないのです。
もう一度言いますと、リスニングは、自分の頭にある単語と音源の単語を照合する能力を問うています。そのため、照合ができるような努力をしたら劇的に伸びます。
正しい、リスニングの勉強法を説明する
さて、ここまで、リスニング能力の向上を阻害するポイントを説明させていただきました。ここからは、リスニングの正しい勉強法を簡単に説明させていただきます。
まずは、音源つきの教材を用意してください。条件としては、
- CD音源がある
- 書き起こした英文がある
- 日本語訳は不要。むしろない方がはかどるかもしれない
くらいです。文章の長さは問いません。DUOにあるような短文の英文がたくさんあるものでも、速読英単語のように一定の長さがあるものでも、さらに長い長文のものでもよいのです。ただし、自分が、聞き取るのが飽きない長さにするのがコツです。
一応、おすすめのリスニング用教材を書いておきます。すでにCD音源つきの教材ある方はスクロールしてください。本当になんでもいいです。私はsteve jobsのstanford大学の卒業スピーチをいまだに愛用しています。
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新しい文章を1つインプットしたら50回聞きなおそう!
基本スタイルは1つインプットしたら50回聞きなおすことです。意味がわかるようになっても、すべての単語の意味がわかるようになってもこれはすべきです。リスニングをするときに、スピードラーニングのような聞き流しタイプは、リスニングを劇的に向上させる段階においては役に立ちません。スクリプトがあって、音源があるときは、スクリプトを頭に叩き込むのです。最初は音源だけ聞いてわからないところがありますが、スクリプトを見ながらなんといっているか理解するまで聞いて読んでください。
その後、15回くらいでスクリプトなしでも聞いたらわかるようになるので、残りの30~40回は音源だけで聞いて理解してください。一語一語を日本語に変換する作業をこの段階で行わなくなります。なぜならテキストを全部覚えてくるので聞いたものをそのまま英文として脳に焼き付けてくれるからです。
1つの英語文章を50回聞いたら私もある程度リスニング耳になりました。TOEICの公式問題集の音源を何十回もipodにいれて聞いていたら、高速で英語を脳に焼き付ける訓練になりました。知っている英語を繰り返し聞くことで英語を英語で理解する思考が醸成されていくのです。
ちなみに50回というのは誇張ではありません。何度も飽きるまで聞かないと英語は体得できないのです。しかし1カ月やれば誰でも成果がでてしまうのがリスニングなので継続してやってください。リスニングは新しい音源をたくさん聞くことではなく、聞いたことある音源を繰り返し、何の単語を言っているか分かった状態で聞くのが正しい勉強です。
国ごとの訛りは気にしなくていい
TOEICでは、カナダ、アメリカ、オーストラリア、イギリスといった様々な英語が用いられます。そのため、「オーストラリアの英語は聞き取りにくい」という声も確かにあります。ですが、そこまで国ごとの違いが英語の理解に影響を及ぼすことはありません。TOEICの問題を3~4回とくと耳が自然と慣れていきます。(インドの発音はもう少しなれないと聞き取れないかもしれません笑)
知らない単語がでている文章は避けていい
英語学習をしていると知らないことを学ばないといけない、ある種強迫観念みたいなものにさいなまれることがあります。リスニングは新しいことを学ぶということは避けても構いません。自分が知っているものを繰り返し聞くという作業でいいわけです。もちろん英語学習の楽しさは新しいことを知るということがおもしろいという人もいるのでその方はこれまで通りでいいですが、暗記が苦手という人にとってはすでにしっているものだけで構成された文章でよいのです。
しつこいですが、リスニングは自分の脳内にあるものと、音源の照合作業ですので、脳内にたくさんのものをつめこむのがリスニングの勉強の真髄ではないことを覚えておきましょう。
一カ月やっても伸びないときはどうしたのものか...?
一か月やって、伸びないことはなかなかないですが、実は私が軽くリスニングを教えた人の中にも伸びない人が1人いました。正確にはTOEICのリスニングパートの点数が、1カ月でほとんど伸びなかったのです。本人に聞いてみるとどうも、話している英語は聞き取りやすくなったにもかかわらず問題がとけないと。その際は問題の解き方を教えたらすぐに伸びました。教えたことは先に問題を見ておけ、チェックするポイントは少ないから何の情報が聞き取れればよいかすぐに確認しろということを教えたら点数があがっていました。
もし、英語を聞き取る能力自体が伸びていない場合は、先にあげた原因のいずれかにはてはまります。一緒にリスニングの勉強をほかの人とやるといいと思います。
一緒に勉強することのメリットがありまして、一緒に勉強しているとどこが聞き取りにくかったかみんなで共有することができます。みんなで共有したのちにどのようにしたら聞き取れるようになるか確認する瞬間が最もリスニング能力を向上させてくれました。できる先生とやってもこの作業は意味がありません。私はレベルが同じくらいの人と一緒に勉強することはそんなに薦めませんがリスニングに関してだけいうとわからない点を共有できてよかったです。
リスニング道を究めよう
日本人はリスニングはできるが、スピーキングがさっぱりだよねと言われます。だが、リスニングすら満足にできていないからスピーキングができないわけです。まずは相手の言っていることを理解できるまでになるリスニングをしっかりマスターしましょう。本当に短期間で伸びますので、あきらめずに取り組んでいただけるととてもうれしいです。もし質問がある方はお問い合わせフォームからご連絡ください。
それでは、さようなら。