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DAZNについて契約前に知るべきこと。Jリーグ放送や回線状況、配信コンテンツなど。

スポーツ配信
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どうも、ゴトーだ。

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俺は三度の飯よりスポーツが好きでな。
まさにスポーツが服を着て歩いているような人間だ。

さて今回はスポーツ専用のインターネット動画配信サービスの「DAZN」について詳しく紹介している。
Jリーグの独占放送がされることでDAZNに契約してみようかな…と思っている人も多いはずなので、参考になれば幸いだ。

DAZNとは?

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DAZNとはイギリスのパフォーム・グループという企業によって運営されている、スポーツ専用の動画配信サービスだ。

テレビではなくネット配信なので、DAZNが提供しているアプリがあれば、デバイスを問わずにコンテンツを視聴することができる。
スマホアプリから、PCブラウザから、スマートテレビからなど、アクセシビリティが高いのも利点だ。

ここ数年で動画配信サービスは世界的に広まりつつあり、例えばNetflixの有料会員は世界で8670万人、北米だけで5000万人と目下勢力拡大中だ。これまでスポーツコンテンツにおいて決定的なサービスはなかったが、DAZNがその地位につこうとしている…のかもしれない。

利用料金について

DAZNの利用料金は月額1750円となっている。
HuluやNetflixのように定額料金を支払うことで、提供されているコンテンツが見放題となっているので、コンテンツあたりのコスパが非常に高いのが特徴だ。

例えばスカパーでJリーグを見るための「JリーグMAX」は月額2962円(+基本料)がかかっていたのに、DAZNではJリーグ以外も様々なコンテンツが見られるのに一律1750円というのは随分安くなっているのが分かる。

Jリーグとの放映権契約

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さてイギリス企業が運営しており、まだ2016年に開始したばかりのサービスなのに、日本でにわかに注目を集めているのは、Jリーグと10年間で総額2100億円という大型契約を交わしたことが要因だ。

サッカーは日本において野球と並ぶメジャー競技でありながら、近年は人気や収入の停滞で閉塞感があった中で、この巨額の契約はサッカーファンのみならずスポーツシーン全体に大きなインパクトがあった。

ちなみにこれまでJリーグはスカパー!と優先放映権契約を交わしており、その額は推定30億円ほどと言われている。
DAZNの10年総額2100億円のは、単年辺り7倍という凄まじい規模なのがよく分かると思う。

余談ではあるが、DAZNからの収入は毎年210億円ずつきっちり支払われるのではなく、当初は少なく、期間満了に向けて少しずつ増えていくものになっており、2017年~2019年の収入は165億円と言われている。

スカパーの放映終了により独占放送へ

Jリーグにとってスカパーは単なる放送媒体というだけに留まらず、当時は異例だったJ1~J2の全試合生中継をするなど、Jリーグ人気を支えてきた立役者でもあった。

Jリーグファンにとってもスカパーはとても馴染み深い媒体だったけだけに、DAZNからサブライセンスを取得できないかと交渉してきたが、結果的に交渉がまとまらず、2017年以降のリーグ戦はDAZNの独占放送となった。

後ほど配信コンテンツの紹介をしているように、DAZNではこれまで放送されなかったJ3も全試合放送が決まっているので、Jリーグの放送数は結果的に増えることになった。

DAZNの独占放送は、これから起こるであろうテレビ媒体からインターネット配信への切り替えを象徴する出来事でもある。

DAZNの配信コンテンツ

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DAZNで配信されているスポーツコンテンツは非常に多岐にわたる。
この記事ではいくつかの競技をピックアップしながら注目ポイントを紹介したい。

サッカー

配信コンテンツ 配信内容
Jリーグ(2017シーズン) J1~J3の試合全試合
J1昇格プレーオフ
ブンデスリーガ(16-17シーズン) ブンデスリーガ1部は全試合、2部は主要試合を放送
DFBポカール(1節で最大4試合をライブ配信)
セリエA(16-17シーズン) セリエAは2節以降、全節配信(最大でライブ8試合、録画2試合)
イングランド カップ戦のみで、プレミアリーグの放送はなし
スペイン カップ戦のみで、リーガ・エスパニョーラの放送はなし
フランス リーグアンを最大2試合ライブ配信
リーグトゥ・フランス杯も配信予定
ワールドカップ予選
配信コンテンツ 配信内容
南米予選 プレーオフ除く全試合配信
ヨーロッパ予選 プレーオフ除く258試合を配信
北中米カリブ海予選 一部の試合を配信

特筆すべきは何と言ってもJ1~J3の全試合が配信されることだ。
その他ではブンデスリーガ全試合、南米予選、ヨーロッパ予選あたりも魅力的だ。

ただしチャンピオンズリーグ、プレミアリーグ、リーガ・エスパニョーラが放送されていないので、海外サッカーに関してはイマイチなものになっている。

ちなみにJリーグのルヴァンカップや天皇杯は配信されないので注意。(天皇杯は「スカパー!サッカーセット」での放送)

野球

配信コンテンツ 配信内容
プロ野球 横浜DeNAベイスターズ、広島カープのホームゲーム全試合
(ただし広島地域ではカープの試合は見られない)
MLB 1日最大4試合配信(日本語実況2試合,英語実況2試合)
ポストシーズン、ワールドシリーズ

プロ野球の配信は横浜DeNA、広島カープのホームゲームのみ。
広島地域では地元テレビ局との兼ね合いもあって、カープの試合を見ることはできない。

特定球団のファンなら良いが、プロ野球全体で見るとボリューム不足なのは否めない。全体のコンテンツの一環として見るといったところか。
ちなみに、競合のスポナビライブは10球団全試合が放送されている。

格闘技

配信コンテンツ 配信内容
UFC ナンバリング大会メインカード + Fight Night
Glory 不定期(?)

日本語環境でのUFC視聴はDAZNでしか見られない。かつてWOWOWがUFCを放送していたが、打ち切られてしまったので、格闘技ファンにとっては大変ありがたい存在だ。
ちなみにUFCのPPVを直接購入するよりもDAZNの月額料金のほうが安いので、かなりお得なものになっている。

Gloryは世界有数のキックボクシングイベントで、かつてのK-1と似たような興行を行っている。

バスケットボール

配信コンテンツ 配信内容
NBA レギュラーシーズン140試合
オールスター、プレーオフ、ファイナル

NBAは30チームが年間82試合を行い、レギュラーシーズン全試合は1230試合。
1節あたり1〜2試合と実は網羅性は低い。

日本語実況で見られる環境としてはWOWOWがあり、こちらは1節あたり5試合のディレイ放送。

モータースポーツ

配信コンテンツ 配信内容
F1、GP2、GP3 全レースフリー走行・予選・決勝をライブ配信
ポルシェスーパーカップ 全レースフリー走行・予選・決勝をライブ配信

F1を日本から見るには、スカパーで「フジテレビNEXT ライブ・プレミアム」(月額1296円)に加入しなければならなかったので、これはかなり魅力的な内容となっている。
海外展開しているサービスなだけに、海外コンテンツに強いのが伺える。

アメリカンフットボール

配信コンテンツ 配信内容
NFL レギュラーシーズン87試合、プレイオフ全10試合
スーパーボウル、プロボウル

NFLは32チームが年間16試合を行い、レギュラーシーズン全試合は256試合。
1節あたり5~6試合とNFLはかなり網羅している。

日本でNFLを見れるのはNHK-BSとジータスだけだが、放送試合数はジータスと同程度とかなり頑張っている。

アイスホッケー

配信コンテンツ 配信内容
NHL レギュラーシーズン182試合、プレイオフ50試合、スタンレーカップ
NHLワールドカップ 準決勝以降配信

NHLの日本向けの放送は調べた限りDAZNが唯一となっている。

NHLは30チームが年間82試合を行うので、レギュラーシーズン全試合は1230試合。
1節あたり2試合強が放送されることになる。

公式サイトをチェック

ここで掲載しているのは一部のみなので、全てチェックしたい方は公式サイトの案内をチェックしてほしい。

配信コンテンツの総評

キラーコンテンツはJリーグとUFC

Jリーグのリーグ戦はDAZNが独占的に放送することになっており、これまでスカパーでJリーグを見ていた人の多くはDAZNとの契約を考えているのではないか。

UFCは総合格闘技の覇権を握っている団体で、日本人も参戦していることで注目度が高い。
WOWOWが2016年に中継を打ち切ってしまったので、日本語環境で見られる唯一の媒体となっている。

アメリカの4大スポーツを抑えている

アメリカ4大スポーツであるMLB、NBA、NFL、NHLを全て抑えているのは、さすがDAZNという印象を受ける。
国内競合にあたるスポナビライブではMLBしか扱っていないので、アメリカのスポーツに興味がある人にとっては魅力的だろう。

意外と微妙なコンテンツも多い

一方で海外サッカーやプロ野球中継など、人気どころの放送内容が結構微妙でパンチ力に欠ける印象があり、この2つに関して言えば競合に当たるスポナビライブの方がかなり充実している。

幅広く扱っている一方で、「本当にこれ見られるのか?」と思うようなものも多いので、自分が見たい競技の配信内容はよくチェックした方が良いだろう。

サービスの使い心地について

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さて肝心のDAZNの使い心地についてなのだが、始めに断っておくと、かなり酷評したものとなっている。
UIの使い勝手などは主観に因るものが大きいので、人によっては使いやすいと思うひともいるかもしれないが、決して無根拠に貶めるために言っているわけではないことを了承してほしい。

スマホアプリも、PCブラウザも使いづらい

DAZNのUIは一見先進的でカッコよく見えるのだが、実際に使ってみるとかなり使いづらい。

スマホアプリもPCブラウザもどちらもコンテンツが横並びになっているが、一般的なサービスでは縦にスクロールするので、DAZN特有の操作性に戸惑うし、横にスクロールするものは流している時の視認性が悪くてとにかく探しづらい。
特にPCブラウザでは横スクロールがマウスでは効かなくていちいちボタンをクリックしなければならないのも決定的にイケていない。悪い意味での独自性になってしまっている。

スマホアプリでは動作がモッサリしていて、使っていてストレスが溜まることが多く、またYouTubeアプリのように現在視聴している動画を別枠で保持してくれないので、動画視聴中に他の映像を探すと、視聴中の動画が消えてしまって、「ながら視聴」ができないのも痛い。

PCブラウザも同様に、動画を見ながら他のコンテンツを探そうとすると、なぜか動画にオーバーレイがかかってしまうのでこれまた「ながら視聴」ができなくなっている。これ以外も謎仕様が多く、独自性よりもとにかく標準に近づけてくれよと思ってしまう。

YouTubeのアプリやサイトがよく出来すぎているのかもしれないが、その感覚に慣れた状態でDAZNを使うとかなり辛いところがある。

しばしば低画質になったり、停止してしまう

DAZN公式サイトによると推奨回線速度はこのようになっている。

標準画質(720p) 5.0Mbps
HD画質(1080p) 9.0Mbps

ただし自宅の回線は以下のように36Mbpsあるにも関わらず、頻繁に画質が低下したり、停止したりしてしまう。

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DAZNは画質を自分で調整できる機能はなく、回線状況に応じて画質が勝手に最適化される仕組みになっているが、推奨回線速度を満たしているにも関わらず、低画質になってしまうのはちょっといただけない。
ちなみにスポナビライブでは常に画質が安定しているし、全く別の動画配信サービスを利用してもこのようなことは起きないので、これはDAZN側の問題ではないかと感じている。

ただDAZNはまだ2016年に始まったばかりのサービスなので、今後改善されるかもしれない。

動画のシークが遅すぎる

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見逃し配信を見ている時に、お目当てのシーンを探そうとシークバーをいじりながら、「この辺かな?」という感じでポチポチするのだが、再生位置を指定してからそこが再生されるまでに大体10秒以上は待たされることになる。
お目当てのところが見つかるまで大体10回くらいポチポチすることになるが、その度に10秒以上待たされるので、そこに行き着くまでの時間だけでもバカにならない。

特にスマホで空き時間に見ようかなと思っても、この読み込み時間の遅さのせいで気軽に見ることが出来ない。
せっかくテレビ以外のデバイスで見られるようになったのに、テレビの録画再生以上に手間のかかる仕組みになっているのでは、何のためのネット配信なのか…と感じてしまう。

視聴に関する情報

サービスの使い勝手についてはかなり酷評してしまったが、その他DAZNの視聴にあたって重要な情報をまとめてみた。

テレビ出力に対応

DAZNのコンテンツは以下の方法によってテレビで見ることができる。

  • Fire TV Stick
  • Amazon Fire TV
  • Apple TV
  • スマートテレビ

DAZNのアカウントは1つで6デバイスまで共有可能で、同時視聴可能なデバイスは2つまで。
仮に3つ目のデバイスで再生しようとすると、最初に再生したデバイスが停止される。

「Fire TV Stick」についてよく知らない人もいると思うので紹介すると、テレビに挿すだけでネット上のコンテンツが見られる、Amazonが販売しているデバイスのことだ。
動画配信サービスのコンテンツを簡単にテレビで流せることから最近普及してきている。

Fire TV Stick

Fire TV Stick

PS3とPS4向けのアプリは海外では配信されているのだが、日本では配信されていない。
配信されれば、ゲーム機を通じてもテレビで見られるようになる。

モバイル回線での通信量について

DAZNは画質が自動調節になっているので、モバイル回線でも通信量を減らすことができない。

こちらのサイトの検証によると、1時間で610MBほど使用しているそうなので、モバイル回線から頻繁に視聴するのは難しい。
やはりWi-Fiが接続できるところでの視聴がメインになるだろう。

ラグについて

これはDAZN自体の問題ではないが、動画配信サービスという形態上どうしてもラグが出てしまい、DAZNでも1分ほどのラグが生じている。

スポーツ配信の場合の問題としては、Twitterや速報サイトを見ながら動画を見ていると、そちらで先にネタバレを喰らってしまうことがあるので動画視聴の際は注意してほしい。

スポナビライブとの比較

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同じインターネット動画配信サービスとしては、ソフトバンクが運営している「スポナビライブ」が競合に当たる。
DAZNとはどちらも甲乙つけがたいサービス内容になっているので、簡単に比較してみた。

- DAZN スポナビライブ
料金 月額1750円 月額3000円(ソフトバンク携帯なら500円)
2017年3月までは1500円
コンテンツ J1~J3全試合配信
アメリカ4大スポーツを網羅
UFC、F1など海外イベントに強い
プロ野球10球団全試合配信
プレミア、リーガを全試合配信
Bリーグ、大相撲など国内イベントに強い
使い心地 独特なUI オーソドックスなUI
通信回線 大分残念 それなりに安定している

スポナビライブについては以下の記事で詳細に解説しているので、興味のある方はどうぞ。

まとめ

DAZNのコンテンツは魅力的なのだが、いかんせんサービスの使い勝手の悪さがかなり足を引っ張っている。

スカパーの「JリーグMAX」や、UFCの現地PPVの単体料金よりもDAZNの月額料金の方が安いので、本来ならばかなりコスパの良いサービスであるのだが、今のサービス水準だと一般のユーザーに継続して課金してもらうのはかなり厳しいのではないかと思う。

これまでスカパーでJリーグを視聴していた平均年齢は40才を超えているというデータもあり、Jリーグ視聴者の移行という点からしても、あまりネットリテラシーが高くない人が、いきなりDAZNを快適に使えるかというとかなり疑問符が残る。

このままだとJリーグは下手したらDAZNと心中することになりかねないので、2017年のJリーグ開幕までにサービスの改善を急いで欲しいところだ。