長々と書きましたが結論は「今年来年レベルではそんなに大きな影響はありません。」です。
以下この一行を出すまでの長文です。
0)コンシューマゲーム市場は衰退しているか
国内外のゲーム機+ソフトウェア市場全てを足した値が以下の数値(全てCESAのデータ)
2007 2兆8463億円
2008 2兆9326億円
2009 2兆3394億円
2010 1兆7975億円
2011 1兆4575億円
2012
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長々と書きましたが結論は「今年来年レベルではそんなに大きな影響はありません。」です。
以下この一行を出すまでの長文です。
0)コンシューマゲーム市場は衰退しているか
国内外のゲーム機+ソフトウェア市場全てを足した値が以下の数値(全てCESAのデータ)
2007 2兆8463億円
2008 2兆9326億円
2009 2兆3394億円
2010 1兆7975億円
2011 1兆4575億円
2012 1兆2334億円
2013年から統計方法変更
2013年データ(表題は2014です)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140729_659872.html
http://report.cesa.or.jp/missprint/teisei20140526_2014ippan.pdf
日本は世界の三分の一程度、つまり5000億円~4000億円程度を占めています。(2013年は4095億円)
2013年の国内スマホゲーム市場規模は2013年は3591億円です。
つまり、スマホゲーム市場はほぼコンシューマー機市場と変わらないレベルまで衰退しています。
やっかいな敵どころか2015年中には市場規模で抜かれるレベルです。(ソフトウェア販売だけなら既に抜かされている)
スマホゲーム市場予測
http://cyber-z.co.jp/news/pressreleases/2014/0730_1659.html
私は家庭用ゲームハードというのは二つに分けて考えなければならないと思います。
3DSとPS4です。据え置きゲームと携帯ゲームとするべきでしょうがどちらも趨勢が決しているためこのような表記となります。
1-a)PS4の強みは
・美しい映像
・高速回線を使ったコミュニケーションゲーム
です。
つまりFPSやオンラインRPGのような皆と遊べるコミュニケーションツールですね。FPSなどでは公平さが尊ばれます。各種ツールを使えるPCは敬遠されがちです。発売されている米国産PS4ソフトのほぼ全てにオンライン要素があります。この面においては電波に頼らざるを得ないスマホや、公平性に欠けるPCの追随を許さないところがあるでしょう。
しかし、旧来のテキスト系AVGやパズルゲーム、クイズゲームなどはどんどんスマホや3DSに取り込まれていくでしょう。実際に人気のあったカードゲームがPS4への移植を行っていません(カルドセプト、M;tg他)。sony製だったぼくのなつやすみも3を最後に携帯ゲームへ行ってしまいました。
1-b)3DSの強みは何でしょうか?
唯一任天堂ソフトウェアが動く携帯ゲームだという事だと思います。
他にもモンハンであったり、妖怪ウォッチであったりサードパーティーも充実しています。
例えば日本で昨年100万本以上売れたソフトは5本。全て3DSです。(妖怪ウォッチ2、真打、ポケットモンスター ルビー・サファイア、モンスターハンター4G、大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS)
つまり、ソフト開発力があるため3DSは売れています。
2-a)今後はどうなるでしょうか PS4
PS4はXBOXoneと共に少ないパイを分け合って残るでしょう。
理由はソニーが稼げる分野を他に多く持っていないためです。
金融・メディアとゲーム以外はボロボロなのでゲームからの撤退はできないためです。
幸い今圧倒的にPS4が売れているので今後は売れ線のソフトを自社内に抱えて廉価化した本体を売っていけば5年は食っていけるでしょう。さらに中国市場への進出も近づいているためPS4は安泰です。
2-b)今後はどうなるでしょうか 3DS
このままであれば間違いなくどこかの時点で任天堂はスマホ向けソフトを作らざるを得なくなります。
これは、市場が衰退しているためです。子供市場をどれだけ取れても日本には子供自体が居ないのですから。
33年連続減少、日本の子供の数は1633万人に
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fuwaraizo/20140504-00035044/
こちらは、中国市場に進出済みで販売のピークが過ぎているので3DSの販売数はこれからは増えることはありません。ゆるやかに減っていきます。それでも今世界で最も売れているハードですのでこの遺産だけでも十分食っていけるとは思います。
2-c)今後はどうなるでしょうか スマホ
スマホの最も大きい弱点は電源です。フルHDで遊べば1時間持ちません。
残念な描画能力なIngressでもGPSをオンにして遊べば、30分すら持ちません。
これはゲーム機としてはパワーに欠けます。電源に画期的な発見があれば3DSを一瞬に蹴散らせる可能性はありますがそんな発見はすぐにはされないでしょう。
それまではヘビーゲーマーはスマホゲームを選択することはありません。
4)ゲーム機市場が無くなると国内産業への影響がどうなるか
すぐに完全にスマホゲームに食われることはありません。毎年10%程度の減少なのでほぼゼロになるまでに10年は掛かります。
また、10年前は我々はガラケーを使っていた時は今のようになるとは思いもしませんでした。このように10年もあればiphoneのような新しいプラットフォームも現れる可能性があります。(windowsphoneとかタイゼンとかのレベルではなく全く新しいプラットフォームでしょう)
それらに一気にゲームメーカーが移って業界がひっくり返る可能性もあります。
2015年からはゲームと言えばスマホゲームの方が一般的になるためコンシューマでもスマホゲームとの連携が増えてくるでしょう。パズドラwithマリオとか艦これ改などが良い例ですね。
今分かるのは、
・毎年倍々に近い伸びでスマホゲーム業界が伸びている。今年コンシューマゲーム業界を抜く。
・緩やかに(年10%程度)コンシューマゲーム業界は衰退している。だが消滅まで10年以上掛かる。
・電源の都合があるためスマホでのハイパワーゲームはできない、そのため3DSを今すぐ駆逐できない。
これだけです。
他の回答者様もおっしゃっているようにこの情勢は急に大きく変わることは無いでしょう。
国内産業へも年間10%ずつ徐々に減るのですから影響はほとんど無いでしょう。むしろ円安の影響で日本製部品の採用数増加もありえます。3DSはそもそも中国製ですし、韓国米国製部品も多く使われています。日本製部品は富士通のメモリとシャープの液晶、NECの3D関連だけだったはずです。PS4も日本製部品はHDMI関連だけだったと記憶しています。(うろ覚え)
以上質問者様の参考になれば幸いです。
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