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宴と魔術でいこう!
村に到着すると村の出入り口を監視している父さん達がいた
俺達が戻って来て安心しているのがわかる
「ケガはないか?アカシャ」
「大丈夫だよ、父さん」
正直、楽勝だった。俺自身の魔力は全然減ってない
この間、一部の魔力回路を繋げたのが大きいんだろうが一部繋げただけでここまで余裕が出来るとは思わなかった
大気中の魔力を使ったのもあるけど
「村の皆が宴の準備をしてくれたんだ。もちろん母さんの料理もあるぞ!」
やっぱ、俺ってチートじゃね?って思いつつ皆が待つ場所に向かった
「村の英雄達にカンパーイ!!」
村長が乾杯の音頭をとる
「「「カンパーイ!!」」」
ワイワイ、ガヤガヤと皆、思い思いに過ごす中、俺はというと同い年近い女の子達に囲まれていた
「やっぱり、アカシャ君ってすごい!!」
「エリオが言った通り、アカシャ君は勇者様なのよ!」
「でしょ?アカシャは僕の勇者様なんだ!!」えへんっと胸を張るエリオ
なんでお前が女の子達の中に混ざってるんだ?
周りの女の子達は皆、顔が整ってる。この世界の人間の容姿の高さには驚くばかりだ
その中でもエリオの容姿は際立っている
なんでコイツは女じゃないんだ…
「エリオとアカシャ君って付き合ってるの?!」
おい、やめろ!!コイツは男だぞ?!
「えへへ///」頬染め頭を掻くエリオ
いつも思うが村の連中はエリオを女だと思ってる人間が多い
「そんな〜アカシャ君は皆のアイドルなのに〜」
そうよ、そうよと周りの子達が騒ぐ
この世界アイドルいんの?ジャニー◯的な
俺からしたらこの世界の人間はジャニー◯やアイドルグループレベルの容姿がウヨウヨしてるわけだが…
「アカシャはあたしくしのですわよ?エリオとはただのおトモダチですわ!」(^ν^)
お嬢様の様な喋り方をするルダ
コイツは同世代の女の子達からやたら人気がある
容姿『だけ』は同じ世代の女の子の中で一番だからだろうな(エリオ除いて)
「キャ〜ルダ様よ〜!!」
様てw
コイツがどんだけバカなのか村で喧伝したはずだがな
この子達は信じてないのか、どんな世界でもこういう変な奴に信者がいるもんだなぁ
俺だってルダが嫌いなわけではないんだぜ?
容姿『だけ』は認めてるんだ容姿『だけ』はね
ただコイツの信者と思われる女の子が自分の分と思われるバナナ一本を献上と称してルダにあげてると思うと、信者が哀れだなぁと思うだけだ
はぁとため息を吐いているとリムさんが近寄って来た
「アカシャ君〜あっちで二人っきりでお話ししましょ〜」
「リムさん、いいですよ」
えーっと騒ぐが止めない、女の子達の中でもリムさんはヒエラルキーが高い様だ
「お母さんも僕も行っていい?」
「わたくしも行きますわ〜」( ^ω^ )
チッこいつら俺とリムさんの二人っきりの時間を邪魔するつもりか?
「ん〜ん。アカシャ君と二人で話たいからごめんね〜」
「えー僕も行くよー!」
「そうですわ〜行きますの〜」(≧∇≦)
「ご・め・ん・ね?」
笑顔でエリオとルダを脅すルダさん。しゅ、しゅごい。じゅ、じゅわわわわ(精神面の小便の音)
「ハイ。」(真顔)
「アッハイ。」(°_°)
ふ、ふははは!すまんな二人共さらばだ!ふははは
人気のない所に移動して…
「こんな所でいいだろう」
「話し方、意識して変えてるんですか?」
疑問だったので聞いてみた
「ああ、そうだよ。思考を二つに分けているんだ」
頭を人差し指でトントンするリムさん
「日常と母親としての私と冷静冷徹な戦士としての私
二つの思考を分ける事でどちらも効率的に考えられるんだよ」
どうやればそんな事が出来るのかわからんが凄いとしか言いようが無い
「さすがに『今の私』でエリオを育てるのは可哀想だと思ってね、カマラなんかは幼少期から『今の私』といる所為か考え方や話し方が似ているだろう?」
「まだまだ甘いがな…」と呟く
ドSなエリオか〜凄く嫌だな…
「さて、話したい事はお前の魔術や完治した左腕の事だよ」
「あぁ」
うへ、凄くめんどくさいなぁ
「後で聞くと言っただろう?」
どう説明すればいいんだろう
「俺の魔術?ヴァイシュラヴァナって言うんですがリムさんも見ましたよね?色んな武器が空間から出たと思うんですが」
「嗚呼、あれほど高品質な魔力を秘めた武器は見た事がない…しかもそれが数えられない程」
「そうです。ヴァイシュラヴァナはありとあらゆる財宝が収まった蔵みたいな感じで左腕の回復もそこから取り出した回復薬を飲んだら完治しました」
「武器だけではないのか…その、ヴァイシュラヴァナというのは便利なものだな」
「この前カマラが興奮しながら私にアカシャは五大元素の「空」の使い手だ!とか言った時には半信半疑だったよ(苦笑)」
そりゃあ5才の子供がまだ本当に存在してるかも分からないもの(使い手がいない為)を使える、しかもその子はカマラのお気に入りだとすれば誰でも疑うだろう
「その時は笑い捨ててやったが…五大元素の「空」の使い手か、今まで「空」の属性を持った人間がいなかったからな、どんなものか調べようもなかった訳だが…これは歴史的に大発見だろうな、本当にそれが「空」ならば」
「カマラ姉ちゃんは見た事がない魔術だって言ってましたけどリムさんも見た事ないんですか?」
「ないな。だからお前のそれが五大元素の「空」か断言する事も否定する事もできん」
「そうですか…俺が思うにヴァイシュラヴァナは魔術ではない気がするんです」
使ってて思うがヴァイシュラヴァナの空間の座標を俺が決めてヴァイシュラヴァナがその座標から現れてる気がする
「ん?つまり、そのヴァイシュラヴァナはお前の魔具と言いたいのか?正直あれ程の突き抜けたレベルの魔具なんて見た事がないが…まあ、それは魔術にしても同じだが」
「カマラ姉ちゃんが言ってた事なんですけど「空」=「空間」魔術なんじゃないか?って…」
「安直だな。だが説明できん限りは否定できん、今はその認識でいいだろう」
考えるのも飽きたのかリムさんが俺に近づいて頬を撫でる
「アカシャ…私はお前が欲しい。私と子供を作らないか?」
妖艶な顔をして俺の耳元で囁く
「何、愛などいらん。他の女と結婚し子供を作ってもいい
私に子種をくれるならな…まあ気まぐれに愛してやってもいい」
ふふんっとした顔、スゲー上から目線です。最ッ高です!女王様〜ハァハァ
エリオすまない。近々お前の弟か妹が出来るかもしれん
エリオの奴、俺をパパって呼んでくれるかなぁ?←バカ
真っ赤な顔をして超音速で、は、はい!!と返事をした
リムさんは澄ました顔をして満足そうにニヤリと笑った
エロイの…
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キタ━━━( ・∀・)/ . ━━━!!
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(ノ
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