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王道でいこう! 作者:鮭秋刀魚
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説得していこう!

明日のゴブリン討伐の前に俺も参加する旨を伝えよう
どうせ、断られるだろうが俺にはゴブリンを倒した実績がある
カマラのおじさんが驚いていたんだから俺がそこらの子供達とは違うのは理解出来るはずだ
村長の所にとりあえず行ってみよう

到着して村長のドアを叩く
「ん?なんじゃ?なんか用かの」
「はっ!カルバ家のアカシャであります!」ビシッと敬礼する
それにならってルダとエリオも敬礼する
「う、うむ。アカシャか、おぬしの事は聞いておるよ。なんでも村一の美少年で、頭もいい、最近ゴブリンを子供であるにもかかわらず単独で倒したとも聞いておる」
誰から聞いているんだろう?

「主な話はカマラから聞いておる、あとは村の連中からじゃな。」
俺の疑問を察したのか村長は答えてくれた
「あとは今日、カマラの所でおね…」
「そうですか!カマラ姉ちゃんが!いや〜恥ずかしいですなぁ」
俺は大きな声で村長の言葉を遮る、やはりおねしょの事も聞いていたか…恐るべし村社会
「さて、何か用があるのだろう?こんな爺の所に遊びに来たわけであるまい」
「はい、明日のゴブリン退治。私も参加させていただきたいのです、先も村長が申し上げてた通り私にはゴブリンを倒した実績があります」
村長は子供とは思えない話し方をした、俺に面食らっている
「カマラや村民からも聞いていたがアカシャ、君は本当に特別な様だの。カマラの時にも驚いたがまさかこの村に二人もそういう存在が現れるとは…」

「では認めて下さるのですか?」
「元々カマラはおぬしを参加させる気でおったよ、ただおぬしはこの間ゴブリンと戦った時に腕を骨折したと聞いておったんじゃが?」
「あっそういえば!左腕固定してたのになんで外してるの?」
エリオとルダが不思議そうに俺の腕を見る
そういえば完治した左腕の言い訳考えてなかった
「えっとあまり大した事はなかったみたいです」
「ふむ…だとしても、おぬしの両親に了解を得ないといかんだろう?」
最近両親の俺への溺愛っぷりを考えると説得するのは難しそうだ、俺はそう考えてげんなりした

許可を取れば問題なく参加していいとの言葉をもらった為
村長の家をお暇する、しかし許可を取れるかが問題だ

うーんと考えていると
「ねぇ、なんで左腕治ってるの?」
エリオが聞いてきた
「いや、だから大したことなかったんだって!」
「でも左腕診たお母さんがそれ治るの1カ月以上掛かるってだからあまりアカシャに無茶させるなって言ってた」
リムさんが俺を診てくれたのか…言い訳出来ないなぁ、うーん問題がいっぱいで考えがまとまらない

俺は横目でルダを見る、場を乱してくれないかなぁ
「やん///♡」勘違いしたのか赤く染まる頬を両手ではさみいやいやをするルダ
イラッ、ルダにアイアンクローをしてやった
「ほら、見てみろ左腕なんともないだろ?リムさんの勘違いだよきっと!」
イダイ、イダイと呻くルダ
「うーん、でもやっぱりお母さんにもう一回診てもらおうよ!お母さんアカシャにお礼したいって言ってたし」
エリオを助けたお礼か?うーん、エッチなことでもok?

でもよく考えればリムさんが左腕は大丈夫だと言えば、説得の材料には使えるか…行ってみよう。久々にあのデカパイ拝みたいしな
「エリオが…そこまで言うなら行くよ」
恩着せがましく言う俺、だってしょうがないよな、リムさんが身体でお礼したいって言うんだから(願望)
あぁ、早くあのデカパイ攻略したいお(^ω^)

エリオの家に着いてリムさんが出迎えてくれた
「あら〜いらっしゃい〜アカシャ君、ルダちゃん」
ルダ?あっやべっアイアンクローしたまんま連れて来てたわw
引きずってた間に気を失ったのか?静かでいいか
「もう、アカシャが悪いだよ?」
と気を失ったルダを揺り動かすエリオ、なにがやねんと言いたい、俺は悪くない

「ルダ〜大丈夫?起きて!…??…?!」
はよ、起こせや!
「し、しんでるぅ…!?」
「ふ〜〜〜( ´_ゝ`)〜〜〜ん」
心底どうでもよかった、それよりデカパイだった
「ふ〜んってルダ、死んでるんだよっ?!」
リムさんはあらあら、まぁまぁと困った顔をしてる
呑気だなぁ、俺が言うのもなんだけどw
俺はルダに歩み寄り、ルダのお腹を踏んだ
「ゴフッ!?」
痛みで反射的に起き上がるルダ

「大丈夫のようだな」
「し、しどい…」
ルダがお腹をさすりながら呟く
「相変わらず仲がいいわねぇ〜」
リムさん、ぼくは早くあなたと合体したい(切望)
「それとね〜?アカシャ君、エリオットを助けてくれてありがとう。なにかお礼したいんだけど、なにか欲しいものとかある?あまり高価ものとか無理だけど〜」
待ってました〜、物もお金もいりません
一晩貴方と過ごせればそれで虜にしてみせる、だからお願いします
ぐへへっと笑う

「母さん、アカシャの左腕のことなんだけど。もう一回診てあげて?」
おい、エリオ邪魔すんじゃねぇ
「ん〜?そういえばアカシャ君、左腕大丈夫?固定してたはずだけど〜」
「母さん、そのことでアカシャに来てもらったんだ。治ったってアカシャ言うんだよ?」
「そうなの〜?折れてたはずよ〜?アカシャ君痛くないの?」

「ええ、まあ。」
特に言い訳考えてないから流れに任せてみる
するとリムさんが俺の左腕を動かしたり触れて確かめてる
「ん〜?本当に治ってるみたい〜」
「でしょ?腕が治ってるって事を親に伝えて欲しいんですが大丈夫てすか?」
「大丈夫だけど〜、なんで〜?」

「明日、ゴブリン討伐だって聞いたんで参加したいんです俺」
「カマラちゃんもそんなこと言ってたわね〜、でも左腕折れてるから諦めるって言ってたわ〜」
「だからお願いします。両親と…カマラ姉ちゃんにも左腕は大丈夫って言ってくれませんか?」
「そうね〜元々左腕が折れてなけば連れて行くと決まってたから大丈夫だけど、今のお母さんやお父さんは厳しいかもね〜。今回、アカシャ君がゴブリンに左腕折られてかなり狼狽えていたから〜」
やっぱそうだよなぁ、マジでどうしよ

「でも、そうね〜。私がお母さんとお父さん説得してあげるね?カマラちゃんも騎士学校行っちゃうし、カマラちゃんの代わり育てないと村も私も困ってしまうから〜」
私も?なんでリムさんが困るんだ?
「なんでリムさんが困るんですか?」
「だって〜私も狩りに参加するから〜いつも私とカマラちゃんでバディ組んでたのよ〜」
そういえば魔術使えるのリムさんとカマラ姉ちゃんしかこの村にいないんだったな
「だから〜アカシャ君をカマラちゃんの代理にするって話だったの〜カマラちゃんの推薦もあったしね」
そうか実際、俺がゴブリンと戦う前からそういうことは決まっていたのか、俺に魔術教える予定だった訳か
「じゃあお願いします」
「うん♪任せてよ〜アカシャ君がバディになるの楽しみだったんだ〜」
ニコニコと極上の笑みを浮かべる、リムさん
あぁ、癒されるわぁ
「それとね?ゴブリン討伐が終わったら、その左腕のこと聞かせてね〜?お礼もその時に〜…ね?」
なんだかリムさんから威圧的なものを感じる
普段、ニコニコ顔してる人って眼を開いた時やたらかっこよく見えるよね?
リムさんはそういう系の人だ絶対
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