文字サイズ

    カジノ法成立 深刻な副作用踏まえ再考せよ

    SECURITY WARNING: Please treat the URL above as you would your password and do not share it with anyone. See the Facebook Help Center for more information.
    SECURITY WARNING: Please treat the URL above as you would your password and do not share it with anyone. See the Facebook Help Center for more information.
    2
     多くの深刻な副作用を伴うカジノを本当に解禁するのか。政府・与党は、いったん立ち止まり、真剣に再考すべきだ。
     統合型リゾート(IR)の整備を推進するためのカジノ解禁法が成立した。自民党、日本維新の会などが賛成した。
     参院審議で、議員立法の法案は修正された。だが、カジノの悪影響としてギャンブル依存症を例示し、5年後の見直し条項を追加する、小手先の修正にすぎない。
     カジノには、マネーロンダリング(資金洗浄)や、暴力団の関与、青少年への悪影響、風紀の悪化など、様々な問題点が指摘される。これらにきちんと向き合わないのは、立法府として無責任だ。
     参院では、参考人質疑を含め、16時間の委員会審議を行った。衆院の6時間よりはましだが、違法な賭博を容認する重大な政策変更に見合うとは到底言えない。
     とにかく延長国会で成立させたい、という自民党などの前のめりな姿勢は批判を免れまい。
     自主投票とした公明党は、慎重審議を唱えた山口代表、井上幹事長らが反対する一方で、賛成は反対の2倍以上に上った。
     理解に苦しむのは、民進党の迷走ぶりだ。参院内閣委員長ポストを握り、蓮舫代表は徹底抗戦の方針を掲げていたのに、参院執行部は、法案修正に満足し、採決に応じて、反対票を投じた。
     司令塔の不在、党内の連携の乱れは明らかで、国民にも分かりづらい、ちぐはぐな対応だった。
     政府は、来年の通常国会にもカジノ解禁の実施法案を提出する構えだ。ギャンブル依存症対策として、カジノの入場料徴収や入場制限、依存症者の相談・治療体制の拡充などを検討している。
     この程度の対策で、悲惨な社会問題を防げるはずがあるまい。
     厚生労働省の研究班によると、依存症の恐れがある日本人が536万人もいると推計される。
     カジノは、パチンコ、競馬・競輪より高額の金が動くという。借金を重ねた末、犯罪や自殺に走り、家族離散を招く人が増える。それを承知しながら、なぜカジノを導入せねばならないのか。
     推進派が主張する経済効果も、慎重な吟味が必要だ。海外には、観光・地域振興への貢献は一過性にとどまり、衰退した事例がある。アジアでは、マカオ、韓国、シンガポールなど競争相手も多い。
     新たな付加価値を生むこともなく、客の負け分に依存する。そんな不健全な成長戦略に安易に期待することは慎まねばならない。
    2016年12月16日 06時02分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

    【PR】

    あなたへのおすすめ記事 Recommended by BrainPad
     司令塔の不在、党内の連携の乱れは明らかで、国民にも分かりづらい、ちぐはぐな対応だった。
     政府は、来年の通常国会にもカジノ解禁の実施法案を提出する構えだ。ギャンブル依存症対策として、カジノの入場料徴収や入場制限、依存症者の相談・治療体制の拡充などを検討している。
     この程度の対策で、悲惨な社会問題を防げるはずがあるまい。
     厚生労働省の研究班によると、依存症の恐れがある日本人が536万人もいると推計される。
     カジノは、パチンコ、競馬・競輪より高額の金が動くという。借金を重ねた末、犯罪や自殺に走り、家族離散を招く人が増える。それを承知しながら、なぜカジノを導入せねばならないのか。
     推進派が主張する経済効果も、慎重な吟味が必要だ。海外には、観光・地域振興への貢献は一過性にとどまり、衰退した事例がある。アジアでは、マカオ、韓国、シンガポールなど競争相手も多い。
     新たな付加価値を生むこともなく、客の負け分に依存する。そんな不健全な成長戦略に安易に期待することは慎まねばならない。
    2016年12月16日 06時02分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

    【PR】

    あなたへのおすすめ記事 Recommended by BrainPad
     政府は、来年の通常国会にもカジノ解禁の実施法案を提出する構えだ。ギャンブル依存症対策として、カジノの入場料徴収や入場制限、依存症者の相談・治療体制の拡充などを検討している。
     この程度の対策で、悲惨な社会問題を防げるはずがあるまい。
     厚生労働省の研究班によると、依存症の恐れがある日本人が536万人もいると推計される。
     カジノは、パチンコ、競馬・競輪より高額の金が動くという。借金を重ねた末、犯罪や自殺に走り、家族離散を招く人が増える。それを承知しながら、なぜカジノを導入せねばならないのか。
     推進派が主張する経済効果も、慎重な吟味が必要だ。海外には、観光・地域振興への貢献は一過性にとどまり、衰退した事例がある。アジアでは、マカオ、韓国、シンガポールなど競争相手も多い。
     新たな付加価値を生むこともなく、客の負け分に依存する。そんな不健全な成長戦略に安易に期待することは慎まねばならない。
    2016年12月16日 06時02分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

    【PR】

    あなたへのおすすめ記事 Recommended by BrainPad
     この程度の対策で、悲惨な社会問題を防げるはずがあるまい。
     厚生労働省の研究班によると、依存症の恐れがある日本人が536万人もいると推計される。
     カジノは、パチンコ、競馬;margin-top:10px;margin-bottom:10px;">
    ピックアップ
    .
    PR
    今週のPICK UP
    SNS話題記事ランキング
    55
    社説
    (2016年12月15日 6:02)
    shares
    35
    社説
    (2016年12月11日 6:18)
    shares
    .
    サービス
    紹介エリア
    YOMIURI ONLINE | 読売新聞
    見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.
    「ヨミウリ・オンライン」の偽サイトにご注意ください
    0%
    10%
    20%
    30%
    40%
    50%
    60%
    70%
    80%
    90%
    100%