毎年恒例となっている「ももクリ」。今年は2日間で4万1830人を動員したほか、全国35カ所ではライブビューイングが行われ、こちらにはのべ1万8852人が来場した。また2015年の同ライブはスキー場を舞台にした“極寒ライブ”となったが、今回はサブタイトルにある通り「常夏」がテーマとなっており、場内の温度設定が高めという環境に。さらにファイアーパフォーマンスチーム・かぐづち-KAGUZUCHI-や、フラダンサー、タヒチアンダンサー総勢49名が参加して常夏気分を演出した。開演時間になると、かぐづち-KAGUZUCHI-が炎を使った迫力あるパフォーマンスを披露する中、火柱の向こうからももクロが登場。5人はウインターソング「泣いちゃいそう冬」「僕等のセンチュリー」、アッパーチューン「BIONIC CHERRY」「Chai Maxx ZERO」を畳みかけて序盤から会場の熱気を高めていった。
自己紹介のコーナーでは、佐々木彩夏が自動車の教習所通いを始めることを発表した。佐々木はももクロが4月8、9日に埼玉・富士見市第2運動公園で開催する「ももクロ 春の一大事2017 in 富士見市 ~笑顔のチカラ つなげるオモイ~」までにマニュアル免許を取得すると宣言。すると今年免許を取得した玉井詩織が「マニュアルにして失敗したなあって思った、もうエンスト地獄で」と話して場内の笑いを誘っていた。その後、百田夏菜子のアカペラで始まる「JUMP!!!!!」に続けて披露されたのは代表曲「行くぜっ!怪盗少女」。メンバーはそれぞれトロッコに乗ってフロアを移動し、歓喜する観客の間近で笑顔を届けた。メンバーが一旦去ってからはショータイムが催され、ここではかぐづち-KAGUZUCHI-、フラダンサー、タヒチアンダンサーが登場し、ダウンタウンももクロバンドによるももクロ楽曲のメドレー演奏をバックにパフォーマンスを披露した。
また「サンタさん」では曲中で高城れにのマジックショーがスタート。高城は有安杏果と一緒に、椅子に座った玉井を紫色の布で覆い隠し、別の椅子に瞬間移動させるマジックを披露して見事に成功させた。しかし百田が「しおりんに大きな拍手を!」と促したこともあり、フロアは観客の持つペンライトによって玉井のメンバーカラーである黄色に染まっていく。その様子に不服を申し立てた高城は自分自身が椅子に座って布の中に入った。カウントダウンのあとに布が剥がされると、そこには高城とプロレスラー・越中詩郎の姿が。「サンタさん」の後半パートを5人が歌い踊る中、越中はステージに現れたレスラーたちを次々と倒していき、最後は高城にヒップアタックを炸裂させた。高城は倒れ込んでいたがすぐに起き上がり「念願のヒップアタックを受けられました」と笑みを浮かべた。なお前日の23日公演のマジックショーでは、高城が
ライブ後半、ももクロはタヒチアンダンサーたちを迎えて陽気なナンバー「真冬のサンサンサマータイム」や、サマーチューン「ココ☆ナツ」を届け、さらに氣志團「Secret Love Story」のカバー、「Link Link」をパフォーマンス。MCでは5人が順番にファンを煽って歓声を引き起こし、ここでは「あーりんは(顔が)丸いと思う人!」「れにちゃんは(顔が)長いよね!」などとメンバー同士で観客を巻き込んでいじりあう場面も見られた。その後、彼女たちは「ザ・ゴールデン・ヒストリー」「My Dear Fellow」を続けてパフォーマンスし、本編ラストに「白い風」を熱唱してステージをあとにした。
アンコールでは、ももクロのライブではおなじみの
続けて佐々木は「みんなに囲まれているステージとかトロッコにいるとき、みんなの笑顔が近くで見られて幸福感でいっぱいでした。私たち5人はみんなの笑顔のためにがんばってるんだなって実感しました。また来年も春とか夏のライブで笑顔の共有ができたらいいなと思います」とコメント。玉井は「気付けば『ももクリ』も7回目。(東京・)日本青年館から始まって、年々スタッフ、バンド、お客さんとか関わる人が増えていって、笑顔が連鎖していくのがわかってうれしいです。去年とか一昨年とかの極寒ライブとか、いろんなテーマで『ももクリ』をやってきたけど、どこにいてもモノノフさんの笑顔があってうれしいです。来年も再来年も……10周年も近いし、これからもみんなで楽しい思い出を作りましょう!」、有安は「皆さんメリークリスマス! クリスマスを一緒に過ごせるのは幸せなことですね。今年はドームツアーをしたり、アメリカでもライブをやったり、ジェットコースターみたいな1年でした。2017年も素敵な思い出を作れたらなって思います」とそれぞれが思いを口にした。
さらに百田は「2010年にやった初めての『ももクリ』では今の自分たち、この景色も想像ができなかったというのが正直な気持ちです。なんと来年の5月でももクロは9周年、しみじみ感じちゃいます。『ゴールのない道って難しい、けど楽しい』と思いながら日々活動しているんです。やっているときにはなかなかわからないけど、振り返ったときに『あ、これでよかったんだ』って気付くんです。みんなに『あの時は楽しかったな。でも今が一番楽しい』って思ってもらえるようなライブを、私たちはこれからも作っていきたいです。皆さん今日は本当にありがとうございました!」と思いをファンに伝えた。そして最後に全員で「以上! 私たち今会えるアイドル、ももいろクローバーZ!」と挨拶し、2017年の「ももクリ」を温かい雰囲気の中で締めくくった。