蹴球探訪
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【首都スポ】ルーキーズの素顔by瀬川ふみ子 オリドラ8位・沢田圭佑を紹介2016年12月21日 紙面から
とにかくまっすぐで、おとこ気のあるキャプテン。熱く、泥くさく、何事にも全力でぶつかる副キャプテン。このコンビが今年の立大を引っ張り、2人はこの秋、そろってドラフトで指名された。オリックス8位指名の沢田圭佑投手(22)と、西武6位指名の田村伊知郎投手(22)。この2人の素顔を紹介する。 (瀬川ふみ子) 沢ちゃんとの出会いは9年も前の夏。えひめ西リトル時代の全国大会で、チームをベスト8に導く快投を見せていた。 次に会ったのは中2の夏、リトルシニアの全国大会。お兄ちゃんとの兄弟バッテリーだった。兄弟の仲を聞いたら、キッパリ「よくないです」と笑いながら言っていた。「正直な子だなぁ、それもまた中学生らしくていいな」と思ったのを覚えてる(笑)。翌年もシニアの全国大会に春夏と出てきてベスト8入り。大きな体と重い速球、そして堂々たる投げっぷり。「これは将来楽しみだ!」とワクワクした。何より、試合後に見せてくれた人懐っこい性格が好きになり、笑顔がすごくかわいいなと感じた。 大阪桐蔭高では、藤浪晋太郎を擁し甲子園で春夏連覇をした代の背番号10が沢田圭佑。人は“藤浪投手の控え”とも言うけれど、私の中では“2枚看板”の一人。藤浪くんと“もう一人のエース”だと思ってた。 立大に入学してから親しくなり、いろんな話をした。とにかくまっすぐ。いいことはいい、ダメなことはダメ、おかしいことはおかしいと言っちゃうタイプ。だから誤解されることもあるけれど、おとこ気があるから、先輩からかわいがられ、仲間から信頼され、後輩からはとても慕われてる。キャプテンの投票のときも、ピッチャーでありながら圧倒的な投票数で選ばれた。 3年時には大学JAPANにも選ばれたけど、4年春に調子を崩し、そのリーグ戦後、ちょっとだけだけど自信を失ってた。「このままプロを目指した方がいいのか、社会人野球に路線変更した方がいいのか。プロ志望届は出しながら、社会人に保険を掛けるか」。2人で飲んで語って、思いをとことん聞いたら、やっぱりプロに向けて勝負を懸けたい気持ちが伝わってきた。そこで、「それならプロ1本でいきなよ! まだまだ挽回できるって!」。沢ちゃんも「絶対プロに行きたいんで、プロ1本でいきます。勝負かけます!」。そう言って、本気の本気で取り組むことを決意。指名されなかったときに社会人にいくという保険は掛けないことを決意した。心の中の迷いが消え、マウンドでの輝きも取り戻していった。 ドラフトの日、オリックス8位で名前が呼ばれたとき、悲鳴を上げるほどうれしかった。指名されなかったら野球をやる場所はなかった沢ちゃんが、また野球ができることがすごくうれしくて、またあの相手バッターが嫌がりまくる、いやらしいピッチングが見られると思うとうれしくて…。 今、スタートラインに立ち「自信があるかって聞かれたら正直わからないです。でも嫌がるところを攻めまくったり、相手の間を外しまくる、自分らしいピッチングができたら、ある程度はいけるのかなって思います」と沢ちゃん。プロへ行っても、沢ちゃんは沢ちゃんでこのまんま、自分らしく戦い続けてほしい。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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