国政介入:朴大統領、「サムスン合併手助けせよ」と指示

昨年6月末、前首席秘書官に

 朴英洙(パク・ヨンス)特別検察官が率いる特別検察官チームは、朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨年、サムスン物産と第一毛織の合併について大株主の国民年金が賛成意見を明らかにする前に、当時大統領府政策調整首席秘書官だった安鍾範(アン・ジョンボム)被告に「合併がうまくいくよう手助けせよ」と指示した証拠と供述を確保、捜査していることが分かった。

 「朴大統領の指示」は先に検察が確保した安鍾範被告の業務手帳に書かれていたという。安鍾範被告は昨年6月ごろ、手帳に「在任期間中にサムスン物産と第一毛織の合併問題が解決するよう、政府が積極的に支援せよ」という大統領の指示をメモしていた。サムスン物産の大株主だった国民年金はそれから十数日後の昨年7月10日、両社の合併に賛成することを決め、それからさらに1週間後の7月17日に株主総会で合併が正式決定した。

 安鍾範被告は検察の取り調べで、「大統領の指示は、その時の株主総会で合併できなければ次は必ず合併できるよう手助けせよという意味だった」という趣旨の供述をしたという。特別検察官チームはこのため、朴大統領の「合併支援指示」の背景にサムスンの要請があったのか、この過程に崔順実(チェ・スンシル)被告(60)が介入しているのかを集中的に捜査している。 特別検察官チームは安鍾範被告とサムスングループの張忠基(チャン・チュンギ)未来戦略室次長(社長級)らサムスン関係者がこの問題に関連して複数回接触していたことも確認したとのことだ。

 特別検察官チームは同日、サムスン物産と第一毛織の合併に関与した国民年金・保健福祉部(省に相当)の事務室や関係者の自宅など十数カ所を家宅捜索した。これにより朴大統領と崔順実被告の贈収賄疑惑を明らかにしようというものだ。特別検察官チームはまた、ドイツに滞在している崔順実被告の娘チョン・ユラ氏(20)に対して逮捕状の発付を受け、強制帰国手続きに入った。

崔宰薫(チェ・ジェフン)記者
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