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決して一つになれない二人
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後ろから執事に抱き寄せられた。それは本当にいきなりの事で。久々に屋敷の中で散歩していたら突然執事が来て、虚弱な身体をした少女は前に脚を踏み出せなかった。指の熱がじわじわ伝わって身体がサッと熱くなっていくのに。大切そうに抱き寄せた両腕を振り払うのは不可能だった。ーお慕いしておりますー耳元で呟かれた声は小さいが掠めていくような誘惑の声。これだけで少女が立てなくなる事を執事は知っている。ーもう少しで…私の所へ堕ちてくるーお腹の辺りを指でなぞる。指と指の間をなぞるように絡める。首元に顔を埋めてくる。ー早くしないと囚われるー唇を噛み締めて耐える。頭の中でどうしよう考えていても身体は熱くてどうしようもなくて……。
うなじを舌先で舐める。‼︎‼︎ダメ、ダメ、ダメ!ゆっくりと近づいてくる唇を避けてもすぐに吸われてしまう。溢れ落ちる涙を流しても少女は執事のされるがままになってしまった
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