年賀はがきは52円に据え置き、封書も82円維持
日本郵便は22日、来年6月1日から、はがきを52円から62円に値上げすると発表した。はがきの利用減や人件費の上昇などで郵便事業の収支が悪化しているため。はがきは2014年4月の消費税増税に伴い50円から52円に値上げされたが、消費税以外の要因での値上げは1994年以来約23年ぶりとなる。
往復はがきは、104円から124円になる。はがきの値上げに伴って、来年5月に62円切手を発行する。定形外郵便物とゆうメールについても、新たに規格(縦34センチ、横25センチ、厚さ3センチ)を設定し、規格を超えるものは一定幅の値上げを行う。一方、年賀はがきは52円に据え置き、封書も82円を維持する。
はがきの利用者が減る一方で、人手不足の影響で人件費が上昇。郵便事業のうち、15年度のはがきの営業損益は294億円の赤字だった。今後、2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げられた場合には、更なる値上げも想定される。
日本郵便の指宿一郎郵便・物流商品サービス企画部長は「経営努力で22年間頑張ってきた。申し訳ないが、ご協力いただきたい」と理解を求めた。【田口雅士】