12月22日 19時04分
三重県のトンネル工事の入札をめぐる汚職事件で、建設会社の元社員から100万円分の商品券を受け取ったなどとして、逮捕された国土交通省の国道事務所の元副所長が「職場があった名古屋市の庁舎で会い、情報を口頭で伝えた」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかりました。
元副所長は、22日、加重収賄などの罪で起訴されました。
起訴されたのは国土交通省の北勢国道事務所の元副所長、深谷亘被告(56)です。
起訴状などによりますと、深谷元副所長は4年前、三重県紀北町を通る高速道路のトンネル工事の入札をめぐり、落札できる価格などを建設会社、奥村組の元社員に漏らした見返りに100万円分の商品券を受け取ったとして加重収賄などの罪に問われています。
捜査関係者によりますと、深谷元副所長はこれまでの調べに対し、「世話になっていたので元社員からの話に応じた。当時の職場だった名古屋市の中部地方整備局のエレベーターホールで会い、口頭で情報を伝えた。他社との評価の差については電話で教えた」などと供述しているということです。
また、「内部の検討会で元社員の会社の評価が高くなるよう働きかけた」と供述しているということです。
一方、官製談合防止法違反の疑いで逮捕された奥村組の元社員について、名古屋地方検察庁は「情報漏洩を積極的に働きかけたとまではいえない」などとして起訴猶予にしました。
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