ヤマハは100%出資子会社のヤマハリゾートが運営し、25日に一般営業を終了するリゾート施設「ヤマハリゾートつま恋」(静岡県掛川市)の譲渡先として、ホテルマネージメントインターナショナル(HMIホテルグループ)と交渉を進めていることが23日わかった。
HMIは全国50カ所以上でホテルや旅館を展開。グランドホテル浜松(浜松市)や旧高知新阪急ホテル(高知市)など営業不振に陥った宿泊施設を再生する手法で事業を拡大してきた。
ヤマハは掛川市などからの要望を受け、これまで施設の一括譲渡や運営の継続、「つま恋」の名称継続などを前提に複数企業と交渉を進めていた。HMIとこれらの条件で折り合えば、年内にも合意に至るとみられる。
つま恋は1974年に宿泊や運動施設、音楽ホールなどを備えた総合リゾートとしてオープン。75年には吉田拓郎とかぐや姫の徹夜コンサートを開催するなど「フォークソングの聖地」として名をはせたが、施設の老朽化や客数減に伴う経営不振で、ヤマハは9月2日に12月25日での一般営業終了を発表していた。