巨岩2400円で落札 「復興協力したい」熊本の業者 支援の声も多数

熊本地震で崩落して、私道をふさいでいる巨岩
熊本地震で崩落して、私道をふさいでいる巨岩
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 熊本地震で山の斜面から崩落し、熊本県御船町水越の地域住民が管理する作業道をふさいでいる巨岩(高さ3・2メートル、周囲12メートル、重さ100トン超)が20日夜、インターネットオークションで2400円で落札された。オークション出品を機に、撤去作業の手伝いや寄付金の申し出が相次いでおり、住民らは「復旧への道が見えてきた」と喜んでいる。

 住民らでつくる「水越地域活性化協議会」や支援団体「ふるさと発 復興会議~九州・熊本」(河井昌猛議長)によると、落札者は同県内の建築業者で「岩を割る技術を持っている。復興に協力したい」と話している。

 少なくとも100万円はかかるとみられる撤去費は自己負担し、2400円も同協議会に寄付。砕いた岩は復興モニュメントの一部として利用したい意向で、22日に現地を視察する予定という。

 オークションには10件の入札があったほか、土木関係者や造園業者が岩を砕く助言をしたり、寄付やボランティアの申し出をしたりした。同協議会事務局の山下陽子さん(69)は「たくさんの人に関心を寄せてもらいありがたい。この縁を大切にして復旧・復興を目指したい」と話した。

=2016/12/21付 西日本新聞夕刊=

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