日本人が知らない「ネイマールが脱税」の真相
バルセロナとサントスの間でカネが消えた
スペインサッカー、と言えば現在、世界で最高のプレーヤーだと目されるリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドがプレーしていることでよく知られている。メッシはFCバルセロナ、ロナウドはレアル・マドリードというスペインサッカー界の両雄とされる名門クラブにそれぞれ所属している。
そんな中で、両チームともに彼ら2人の後継者をどうするのか、という課題が浮上していた。そこで、スポットライトが当たったのが、ブラジルのネイマールだった。
2チームがネイマールを奪い合った
ネイマールに先に目をつけたのは、レアル・マドリード。ネイマール自身はメッシのいるバルセロナでプレーすることを望んでいたようであった。そこで、バルセロナで当時会長だったサンドロ・ロセイル氏が、早速、それに応えようと動き出したのであった。
もちろん、それはレアル・マドリードに知られないように水面下での動きであったという。その成果あって、ついにネイマールとの正式契約にこぎ着けたのだった。しかし、そこに至るまでには、契約上のいろいろなからくりがあったのである。それが今年、ネイマールに絡む脱税事件という形で表面化したのだ。
スペインの検察当局が11月23日、バルセロナでプレーしているブラジル出身のネイマールに対し禁錮2年の求刑をしたニュースは日本でも報道された。しかし、どの報道内容も断片的で、理解するのに説明不足が否めない感がある。そこで今回の事件についてわかりやすく説明してみたい。