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 車両を盗んだとして窃盗罪に問われた2人の公判で、東京地裁立川支部は22日、裁判所の令状なしにGPS(全地球測位システム)端末を車に取り付けた警視庁の捜査について「違法」と判断しつつ、この捜査で得られた2人の位置情報に関する捜査報告書などを証拠として採用した。

 宮本孝文裁判長はGPS捜査について、「実質的に捜査機関が対象者を監視下に置くことができ、個人のプライバシーを大きく侵害する」と指摘。検察側が「尾行と同じで令状は不要」と主張したのに対し、「令状は必要で捜査は違法」との見解を示した。

 ただ、「捜査当時は令状が必要との司法判断が示されたり、定着したりはしていなかった」と指摘。今回の捜査は、令状を得る条件を満たしていたといえることから「重大な違法」とまでは言えないと結論付けたうえ、証拠を採用した。

 警視庁による令状なしのGPS…

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