前に双極II型障害の人の性格として、「一匹狼タイプが多い。」と書きました。
しかしこれは他人に対する依存性が低い、という意味ではないのかな?とも思うようになっています。
ただ、他人とのコミュニケーションが下手で、それゆえ面倒臭くなってなんでも一人でやってしまうようになるのかな?あるいは別の方法をとるのかな?と思うようになったのです。
それは以下の記事を読んだことがきっかけでした。
実は彼女と似たようなところをぼくは持ってます。もちろん男ですから、自分の彼女に対して泣いたりはしませんでしたが。
しかしぼくも人とのコミュニケーションが下手です。というか、この病気は軽躁状態と抑鬱状態を繰り返すので、その都度相手は振り回されることになります。
会社に入っても、対人関係を構築する上で、軽躁の時は馴れ馴れしくなったり、抑うつの時はよそよそしくなったり、といった感じを繰り返していました。
こんなジェットコースターのように感情が上がり下がりする人間が好かれるわけがないですよね。
一匹オオカミは周りの評価が気になることの裏返し
でも、それは裏を返すと、「周りからどう評価されているか?」「自分は周りにとってどのような存在か?」が気になって仕方がないという思いがある(あった)のではないか?と思うのです。
もちろん、人間は誰しも、周りの評価を気にして生きています。それが社会的動物としての人間の本能だからです。
ただ、ぼくの場合、その感度がちょっと鋭すぎるんですね。
それは周りの人が自分の敵か味方か?という分裂気質とは違って、逆に周りが自分をどう評価しているかが気になる。それに対してはぼくはかなりセンシティブすぎる程気になってしまうことがありました。
これはぼくが小さい頃から両親に厳しく躾けられたせいか、「自己評価が低い。」というのに起因していると思います。
さらにぼくが一番嫌なのは「人から第三者の悪口を聞かされる。」ということです。生理的に拒絶反応が起き、脳がシャットダウンします。
相槌を打っていても頭は「早く終わらないかな」という気持ちだけです。
これはぼくが善人というわけではありません。「この人は自分の悪口も言っているに違いない。」という思いが働くためです。
双極II型障害の人は自分の周りにいる人たちの人間関係の勢力図に敏感であると言われます。
これが世渡りのために使えれば出世もできるんでしょうが、ぼくはできるだけこのドロドロした世界から離れていたい、と思います。
つまり全ての人を満足させたいが故に、全ての人から離れざるを得ない、ということです。
ぼくは今の会社に入っても同じ経験をし、それ以来必要以外のことは同僚と話をしなくなりました。まさに一匹オオカミです。
それが自分が他人から振り回されないための最善の策と思うようになったからです。
そしてぼくは、周囲からの評価を「間接的に」得る手段を得ました。それは音楽活動ということを通しての評価、というものです。
自分の作った作品や演奏が人から評価されることにより、自分が周囲から認められている、という充足感を得ています。それによって会社で得られない評価の代償を得ているんでしょうね。
まとめ
- 双極II型障害の人は気分の上下が激しい。
- それ故他人とのコミュニケーションを取るのに苦労する。また下手である。
- 自分に対する自己評価が低い。
- その代償として周りからの評価が人一倍気になる。八方美人的なところもある。
- しかし全ての人からいい評価を得ることは不可能。そしてジレンマに陥る。
- そして自己防衛のため周囲の人たちから一歩引いた関係を取るようになる。
- 他人からの評価を得るため間接的な方法をとることが多い。また、そのための能力と集中力を天賦の才能として持ち合わせている人が多い。
以上、長くなりましたが、ぼく自身に見られる双極II型障害の性格の掘り下げでした。