文部科学相の諮問機関・中央教育審議会(北山禎介会長)は21日、2020年度以降に小中高校で順次実施する次期学習指導要領の改定方針をまとめ、松野博一文科相に答申した。歌などで楽しみながら学ぶ教科外の「外国語活動」としている小学校5、6年の英語を正式教科に格上げし、外国語活動を3、4年に前倒しして実施する。高校は現在検討中の大学入試改革を踏まえて科目を大幅に見直し、日本史と世界史を融合した新必修科目「歴史総合」などを創設。小中高校の全教科を通じ討論や発表で主体的に学ぶ学習形態「アクティブ・ラーニング」も導入する。
文科省は答申を受け、16年度中に小中学校、17年度に高校の指導要領を改定。全面実施は小学校=20年度▽中学校=21年度▽高校=22年度。小中学校は18年度から各校の判断で次期指導要領を先行実施できる。
答申は、人工知能(AI)の進化など変化が激しい社会にあって、子供が自分なりに試行錯誤したり、他者と協働したりしながら生きる力を育むことが大切だと指摘。生涯にわたって能動的に学び続けるには学習の在り方そのものを見直す必要があるとして、主体的に学ぶアクティブ・ラーニングの視点による授業改善を求めた。
国際学力調査で読解力の平均点が低下したことを受け、文章の読み書きなど言語活動のさらなる充実も求めた。
学習内容は削減せず、現行指導要領の「脱ゆとり」路線を継続。授業時間は中学が現状維持、小学校は英語教科化と外国語活動の前倒しに伴い3年以上は年35時間(1単位時間45分)、おおむね週1時間増える。
高校は近現代を中心に学ぶ「歴史総合」のほか、主権者教育を担う「公共」を新たに必修科目とする。理科と数学を活用し多角的に考察する「理数探究」などの選択科目も新設する。
英語教科化はグローバル社会への対応を目指し、政府の教育再生実行会議が13年5月に提言した。高校卒業までに学ぶ単語数を現行の3000語から、4000~5000語に増やす。【佐々木洋】
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