【ソウル聯合ニュース】韓国で卵やインスタントラーメン、野菜など日常生活に欠かせない食品が値上がりし、ただでさえ余裕のない庶民の生活を一段と圧迫している。
高病原性鳥インフルエンザの感染拡大で卵が品薄になり、一部で購入制限や値上げが行われている。若者や庶民がよく購入するインスタントラーメンも20日から値上げされる。そのため、これらを買い占める動きも出ている。
また、今年は猛暑となった夏以降、野菜が大幅に値上がりし、キムチを漬ける晩秋には原材料のハクサイやダイコンが高騰した。冬になった今なお、作況が良くないニンジン、キャベツ、ダイコン、ジャガイモ、ネギ、ニンニクなどの価格は下がっていない。
庶民を泣かせるのはそれだけではない。一部の自治体は上・下水道料金やバス、電車などの公共交通料金の引き上げを決定済み、または検討している。米国の利上げを機に韓国国内の金利も上昇傾向にあり、保険料や貸出金利、手数料など金融関連の費用が上がる見通しだ。あれこれと生活物価が上昇することに対し、不満もくすぶっている。
不況や原油安を受け、今の物価上昇率は2%を下回る。全般的に見ると高いとは言えないが、農畜水産物は別だ。11月の農畜水産物の物価上昇率は7.9%に達し、中でも農産物は9.6%を記録した。
所得が増えず、生活物価だけが上がれば庶民はますます苦しくなる。不況が長引き、家計の実質所得は今年7~9月期まで5四半期連続で減少傾向にある。
国民の生活苦を和らげるには、経済成長と雇用創出により家計所得を増やすことが根本対策だ。今すぐそれが難しければ、供給量の調節などで物価を安定的に管理し、庶民の生活の負担を軽減してほしい。業界も、コストを商品価格に反映する必要があるとしても、政局の混乱に乗じた値上げの動きが出るのは困る。