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 東京都江東区辰巳1丁目の区立辰巳第三保育園(定員120人)で乳児に飲ませるポットの湯に塩素剤と思われる異物が混入していたとして、同区は21日、警視庁東京湾岸署に被害届を提出した。署は、過って混ざったのか、故意に混入されたのかなどを調べるため、保育士らから当時の状況や経緯を聴く方針。

 区保育課によると、19日午後5時ごろ、ポットの湯を0歳児クラスの乳児3人にコップで飲ませたところ、1人が吐き出したことで気づいたという。

 20日に保健所が成分を分析したところ、塩素濃度が1600ppmと、プールの腰洗い槽で使われる濃度の約16~32倍に上った。同園ではノロウイルスの予防に塩素系消毒剤を使用していた。事前に湯の臭いなどには気づかなかったという。3人に健康被害は見られなかった。

 区は21日、全区立保育園に対して、保育士による水や給食の事前の味見などで安全対策を徹底するよう指示した。