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日ロ首脳会談 元島民の思い

12月15日 19時12分

日ロ首脳会談 元島民の思い

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愛知、三重、岐阜の3県には現在、北方領土の元島民が約70人います。このうち、終戦から半年後に国後島で生まれた愛知県春日井市の70歳の男性は、日ロ首脳会談を前に「両首脳の信頼関係を築かないと領土問題は解決しない」と北方領土返還への期待を話していました。
春日井市の加藤征二さん70歳は、終戦から半年後に国後島の南部で生まれ、2歳の時に母親と姉や兄の4人とともにソ連により強制退去させられて北海道根室市に移住しました。
国後島の記憶はほとんどありませんが、亡くなった母親が島を離れる時に書いたメモには「もう2度と来ることが出来ないと思った。
大声で泣いた」とつづられ、つらい思いをしていた母親の姿を思い起こすことがあるということです。
加藤さんは会社を定年退職をする前の59歳の時に強制退去させられてから初めて国後島を訪れました。加藤さんは「生家のあった場所は海に浸かって跡形もなく、特別な感慨も沸きませんでした。ああ、ここに家があったのかと思った程度でした」と話しています。
その後、加藤さんは、毎年、北方領土を訪れて、現地のロシア人と交流を続けているということです。
加藤さんは日ロ首脳会談を前に、「現地のロシア人はいい人ばかりで民間レベルの友好は深まっている。民間交流の拡大と経済協力を進めるためにも、両首脳の信頼関係を築かないと領土問題の解決はないと思う」と話していました。

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