ニュース
» 2016年12月21日 12時15分 UPDATE

日本航空、古着からバイオジェット燃料開発へ 「10トンの服で燃料1トン作れる」 (1/2)

日本航空と環境ベンチャーの日本環境設計、グリーン・アース・インスティチュートは2020年の実証実験を目指し、日本全国から回収された古着を原料とした次世代バイオジェット燃料の開発を、17年から開始する。

[SankeiBiz]
古着を原料とした燃料で走る「デロリアン」。日本環境設計とGEIは古着からのジェット燃料生成に挑む=2015年10月、東京都港区

 日本航空と環境ベンチャーの日本環境設計(東京都千代田区)、グリーン・アース・インスティチュート(GEI、同文京区)は2020年の実証実験を目指し、日本全国から回収された古着を原料とした次世代バイオジェット燃料の開発を、17年から開始する。

 日本環境設計は、全国の大型店や衣料品店などの協力を得て、古着の回収箱を設置。買い物客が回収箱に古着を持ち込む。回収された古着は、ポリエステルと綿に分離させ、ポリエステルからカーテンや靴などにリサイクルする。

 一方の綿は、GEIの独自技術を活用してアルコールの一種であるイソブタノールに改質する。さらに脱水や水素添加などを経て、バイオジェット燃料を生成する。航空会社は化石燃料由来の従来のジェット燃料にこのバイオジェット燃料を混ぜて使う。生成過程でも二酸化炭素(CO2)は排出するが、それでも航空機に従来のジェット燃料を使って飛行する場合よりも少ないという。両社は当面、20年に実証実験ができる水準にまで開発精度を高める。

 GEIの川嶋浩司COO(最高執行責任者)は「10トンの服から、ジェット燃料が1トン作れる」としており、「すべてのジェット燃料がバイオジェット燃料に置き換わるのは無理だが、少しでも温室効果ガスの排出抑制に貢献できれば」と話す。

       1|2 次のページへ

Copyright (c) 2016 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

ピックアップコンテンツ

- PR -
世界基準と日本品質を極める Clients First with Innovation & Japan Quality

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆