与党セヌリ党が所属議員の大量離党、あるいは分党の方向に進んでいるようだ。親朴派は19日、非朴派のユ・スンミン議員が党の非常対策委員長に就任することを拒否したため、非朴派の議員15人は会合を持ち「(ユ議員の委員長就任が)受け入れられないなら党は分裂するだろう」と警告した。
親朴派の鄭宇沢(チョン・ウテク)院内代表兼党代表権限代行は19日に国会で会見し「党の対立と分裂を引き起こすような人物は新しい非常対策委員長にふさわしくない」とコメントした。前日にユ議員が「党内の全権行使」を条件に委員長就任を受け入れる考えを表明したため、これに対して事実上の「ノー」を突き付けたのだ。鄭院内代表がこの日発表した院内副代表も全員が親朴派だった。
これに対して非朴派の金武星(キム・ムソン)、鄭柄国(チョン・ビョングク)、イ・グンヒョン、朱豪英(チュ・ホヨン)、姜碩鎬(カン・ソクホ)、権性東(クォン・ソンドン)、金学容(キム・ハクヨン)、李鍾九(イ・ジョング)議員ら15人はこの日、国会の金武星議員の事務所に集まり対応を協議した。その結果「ユ・スンミン議員の全権非常対策委員長就任が受け入れられないのであれば、党を分裂させることも辞さない」との方針を定めた。鄭柄国議員は協議終了後に国会で記者団にこの方針を伝え「各自が個別に離党するのではなく、党を分ける分党に進むだろう」とコメントした。権性東議員は「これは事実上の最後通告だ。分党というよりわれわれが党を捨てる『棄党』だ」と述べた。ユ議員も「取りあえず鄭院内代表による公式の回答を待つ」としながらも「回答が出れば、その時に自分の決意を伝えたい」と明言した。
これに先立ち金武星議員とユ議員のそれぞれのグループは個別に会合を持ち、離党に応じる議員の数を確認した。金武星グループのある議員は本紙との電話インタビューで「最低でも5人、多ければ20人は行動を共にするだろう」と述べ、ユ議員のグループも「10人くらいは離党する考えを持っている。年末までには正式に決まるだろう」と明らかにした。
非朴派はまず20日に国会で予定されているセヌリ党の議員総会で、ユ議員を正式に非常対策委員長に推薦する計画だ。これに対して鄭宇沢・院内代表は非朴派から正式に提案を受けた直後のインタビューで「非常対策委員長の地位と党の全権を求めるのは、こちらの首を差し出せと言うのと同じだ。ユ議員が非常対策委員長に就任すれば、党は完全にバラバラになると思う」と述べ、ユ議員の委員長就任に改めて否定的な考えを示した。その結果、親朴派と非朴派の決別はまさに秒読みに入ったようだ。