ごはん一合です!
いつもお読み頂きありがとう御座います!
もうい~くつ寝るとお正月なんですが、年内納期の仕事を片付ける為にバッタバタしております。
今日は久しぶりに可愛いお客さんが修理のためにやって来ました。
アリンコチェア / Fritz Hansen
巨匠アルネ・ヤコブセン氏のデザイン「アリンコチェア(Ant)」です!
蟻に形が似ていることからその名で呼ばれています。
いつ見ても綺麗なデザインでございます!
(〃・ω・〃)。見とれちゃうよね。
同氏のセブンチェアー同様に、薄い積層合板をプレス成型しただけのシンプルな座面が無駄のない美しいフォルムを生み出していますね。
50年以上前にデザインされたとは思えないほどの完成度、まさに不朽の名作ですね。初期のデザインは3本脚でしたが、安定性などの問題から後に4本脚に変更となりました。
わたしも学生時代に欲しくて憧れていたイスなので、こうして仕事で触らせて頂く機会が多いのは大変ありがたい事です。ありがたや、ありがたや。
が、しかし!
美しいバラにトゲがあるように、美しいプロダクトにも何かしらの欠点があるものです。こちらのアリンコチェアしかり。
実はその欠点とは、、
アリンコチェアの欠点
Σ( ̄ロ ̄lll) 外れてる!
はい、そうなんです。
実はアリンコチェア、座面と脚部の付け根がよく壊れます。
構造的欠点と言っても良いんじゃないかな、、。
年代ごとに改良されてはいるんですが~、
こうやって、脚部と座面をつなぐ接着剤が剥がれちゃうんですね。
そりゃそうやろうね、、(´・ω・;;)。一番負荷の掛かるところが接着材だけで付いてるんやし。
というかこの子、すでに一回修理されてる!
修理方法としては固まった接着剤を削り取って、新しい接着剤を付けるしかないです。この薄い座面にはビスも打てへんしね。
前回修理した人も派手に塗りたくってるけど、こんな木工用ボンドでは接着できないですよ!お客さんが自分でやらはったんかな?
あ、ちなみにモザイクかかってるのは、メーカー(Fritz Hansen)の製造No,です。
「すぐ壊れたし、これ中国製のニセモンちゃうか!」って言う人もたまにいるんですが(笑)ここに製造No,がスタンプしてあったらほぼ本物です。まあ、壊れて初めてわかるんですが(笑)
脚が壊れなくても、座面裏にFritz Hansen社のラベルが貼ってあれば本物だと思います。ニセモノメーカーもさすがにこのラベルまで偽造はしないでしょう。
いや、するかな?
とにかくアリンコチェアはニセモノやよく似たデザインのイスがかなり沢山出回っていますので気をつけて下さいね。
修理完了!(`・ω・́)ゝ
見た目的には変化ナシですが、強力なボンド入れて一晩締めておきましたのでちゃんと直ってますよ。でも、あまり大袈裟に背板にもたれ掛かったり、全体重をかけて高速でお尻グリグリすると、また壊れます。のでご注意を。
というわけで
Fritz Hnsen
http://www.fritzhansen.com/ja-jp
今日もお読み頂き、
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( ´_ゝ`)ノ チャオ!
ごはん一合