高齢者施設の避難計画作成など義務化へ

高齢者施設の避難計画作成など義務化へ
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ことし8月の台風10号による大雨で、岩手県で川が氾濫して、高齢者施設に入所していたお年寄り9人が死亡したことなどを受けて、国土交通省は、専門家などによる検討会の答申をふまえ、洪水などの危険性のある全国の高齢者施設に対し、避難計画作りや定期的な避難訓練の実施を義務づける方針を固めました。
ことし8月の台風10号などによる大雨では、北海道や東北の中小の河川で氾濫や堤防の決壊が相次ぎ、このうち岩手県岩泉町では高齢者のグループホームが浸水して9人が死亡するなど、各地で大きな被害が出ました。

これを受けて開かれていた国の検討会は、20日整備が進んでいない中小河川の具体的な対策を盛り込んだ答申を取りまとめました。この中では、過去の浸水範囲をあらかじめ公表したうえで、簡易型の水位計や雨量の情報を使って洪水の危険性を知らせることや自然の地形を活用した宅地を囲う堤防や、宅地のかさ上げなど、通常よりも費用を抑えた対策の検討なども必要だとしています。そのうえで、高齢者施設や障害者施設などについては、洪水を想定した避難計画の促進や避難訓練の徹底を求めました。

これを受けて国土交通省は、洪水や土砂災害の危険性の高い高齢者施設や障害者施設などについて、避難計画作りや定期的な避難訓練の実施を新たに義務づける方針を固めました。来年の通常国会に水防法など、関係する法律の改正案を提出することにしています。

検討会の座長を務める東京大学大学院の小池俊雄教授は「今後は関係するほかの省庁や機関と協力して避難計画作りなどを進めていくことが重要だ」と話しています。