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2つの池を消毒・水抜き 東山動植物園、鳥インフル問題

 高病原性鳥インフルエンザ感染問題で、東山動植物園(名古屋市千種区)は20日、感染したコクチョウなどを飼育していた園内2カ所の池を消毒した上で水抜きすることを決めた。21日から作業を始める。池を浄化し、感染源と考えられている野鳥が集まらないようにするためという。

 対象は胡蝶池(2千立方メートル)と古代池(130立方メートル)。ウイルスの無害化に効果がある塩素消毒剤をプールと同じ程度の濃度で池に混ぜ、下水へ流す。25日まで5日間かけて作業を完了させる。池には今も野生のカモ類がいるため冬の間は池を空にしておき、来年春に再び水を張る。

 20日には、古代池で飼育していたシジュウカラガン1羽からH5N6亜型のウイルスが検出されたことが確定検査で新たに判明。これで2つの池で感染した鳥は計8羽となり、殺処分を含む11羽が死んだ。感染した野鳥のふんが池に溶け込み、水を介して感染が広がった可能性があるという。環境省の調査チームが池の水を採取し、ウイルスの有無を調べている。

 今冬は国内の感染流行を受け、豊橋総合動植物公園(愛知県豊橋市)が野鳥の集まる池の水を抜いているが、感染が確認された園では例がない。名古屋市立大の中島捷久名誉教授(ウイルス学)は「ウイルスは塩素や乾燥に弱く、十分に死滅すると考えられる。今後も感染が確認された場合は速やかに池の水を抜いた方がいい」と話した。

(中日新聞)

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