博多名物の屋台、初の公募で28軒が新規参入!継承は直系親族の原則崩し、後継者問題を解消

2016年12月19日19時57分  スポーツ報知
  • 福岡市屋台公募場所

 福岡市は19日、博多区の中洲などで名物として知られる屋台28軒について、新たな経営者を選定したことを発表した。経営者を公募したのは今回が初めて。選ばれた中には従来の屋台には見られなかったヨーロッパの創作料理や多国籍料理を提供する予定の店舗もあり、来日外国人を中心とした観光客の新たな取り込みにつながることが期待される。各屋台の詳細は年内にも発表され、来年4月から営業を始める予定となっている。

 地元住民だけでなく、「博多の夜」を楽しむ観光客のおなかを満たす屋台に、来年4月から新たなラインアップが加わることが決定した。

 新規加入を募集していたのは、市内10か所に分散している屋台地区の計28軒。応募者は繁華街の天神を中心とする15軒と、長浜や中洲といった観光地の13軒のいずれかの地域を選び、昨年10月末に締め切った際には108件の応募があった。その中から有識者らによる委員会が書類審査や面接をし、メニューや外国人観光客らへの「おもてなし」などを考慮に入れた上で選考が行われた。

 同市の屋台は、1995年に警察が「(屋台経営に伴う)道路使用許可は一代限り」としたことで、新規参入ができなくなっていた。その後、2000年に市側が「経営者が死亡、もしくは長期療養のため経営が困難になった場合は、配偶者もしくは直系親族に限り、継ぐことができる」との指導要綱を出し、13年に条例化された。

 ただ、後継者問題は消えず、高齢化などで営業を続けられなくなった店主が、市の許可を受けていない人に屋台を継がせる、いわゆる「名義貸し」が横行。それを行っていた28軒が来年3月末までに撤退することで、その後に新規の経営者が入ることになる。なお、名義貸しを受けていた人の一部は今回の公募で選ばれて、改めて屋台を持つことになるという。

 同地の屋台のメニューといえば豚骨ラーメンを筆頭に餃子、焼き鳥などが一般的だが、新たな経営者による店舗は、外国人観光客を意識した“変わり種”も。年内にも正式に発表されるが、英国やフランスの創作料理を取り入れる予定の屋台や、カフェ形式を取ることを考えている屋台もあるという。博多区で屋台を営む小島大和さん(41)は「地域住民や観光客に愛される屋台をやっていきたい」と話した。

 ◆博多屋台の歴史 福岡県移動飲食業組合連合会などによると、博多市に屋台が登場したのは終戦後。戦災者や引き揚げ者たちによって始められ、急速に増加した。その後、全廃命令がいったんは出されたものの、1955年に厚生省の通達で営業が許可された。ピークは65年ごろで、当時は400軒超の屋台が存在。その後、数は減り、現在は116軒が営業を続けている。

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