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趣味に生きるホビヲのブログ。

ぼくが、映画「アバウト・タイム」を絶賛できないたったひとつの理由

映画 思ったこと 感想

話題の名作「アバウト・タイム」を観た。

アバウト・タイム ~愛おしい時間について~ (字幕版)

「アバウト・タイム」はこんなお話

主人公の青年は、21歳になって父親からある秘密を打ち明けられる。暗闇で目を瞑り、戻りたい過去を思い浮かべる。そして、ギュッと拳を握ると任意の過去へタイムトラベルできるという。素敵すぎる能力。

しかしながら彼は、愛する人を救ったり、大金持ちになったり、犯罪組織を壊滅したり、世界平和に貢献したりはしない。自身の幸福を追及するために、その能力を活用する。

作品を一言でまとめると、一日を大切に生きようと思わせる、心温まる感動の物語だった。

しかしながら、ぼくは絶賛できなかった。どうしても納得いかない点があったのだ。

過去から現在に戻ってくる時の描写に、違和感を覚えてしまった

重箱の隅をつつくような話かもしれないが、気になって仕方なかった。

過去へタイムトラベルした主人公がどうやって現在に戻ってくるのか、説明が不足しているのだ。

過去に戻って、異なる選択をする。それは分かる。問題はその後だ。未来に戻る術を持たない青年は、遡った過去から現在へどうやってたどり着くのか。

戻った過去からそのまま人生を歩んだのか。もしくは、一定期間が過ぎるとタイムスリップ前の現在に戻るのか。本編では明確には描かれず、両パターンが混在しているようだった。

もし、過去に戻って現在に戻れず、人生をやり直すのであればゾッとする。子供の頃に戻るというのは、まるでセーブしたデータをまるっと削除して初めからゲームをやり直すような話。これまでの努力が無駄になってしまう。

一定期間で戻れる設定であれば、「バタフライ・エフェクト」が白眉

主人公がほぼ同じ能力を持つ「バタフライ・エフェクト」では、過去に戻れる時間は限られていた。

愛する人を救うために、自分の能力を駆使して運命に挑む。愛に満ちた納得性のある動機。そして、能力を活かせど活かせど、悲劇が待ち受けると言う絶望的な展開。皮肉な展開にやきもきした。

「バタフライ・エフェクト」も、一点だけ整合性がとれないシーン(ボールペンのところ)があるが、それは許容できるほど、他のシーンが完璧だった。

まとめ

とは言え、「アバウト・タイム」は、名作だ。

タイムトラベルの設定をここまで気にするのは、ぼくがおかしいからだろう。重箱の隅を突くような人間でごめんなさい。

きっと、「アバウト・タイム」を絶賛するのは、恋愛映画が好きで、感動作で涙する心優しい人だと思う。絶賛できないのは、タイムトラベル映画が好きで、伏線の回収に震えたり、重箱の隅を突くような寂しい人だろう。

あなたは、どちらの人間だろうか?

そう言えば、ぼくもタイムトラベルをテーマにした作品、4コマ漫画を描いていた。

批判を受けるのを覚悟で、思い切って紹介してみる。

モテる人たち

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彼女がその後どうなったのか、映画化してみたいものだ。