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【国際】

プーチン氏の訪日 ロシア紙「大成功」

 【モスクワ=栗田晃】十六日まで二日間開かれた日ロ首脳会談の内容について、十九日付のロシア各紙が一斉に報じた。政府系「ロシア新聞」は一面トップ記事で「十一年ぶりのプーチン大統領訪日は大きな成功を収めた」と伝えるなど、北方領土での共同経済活動や日本との経済協力が進んだことを評価した。

 主要紙は土・日曜が休刊で、会談内容が掲載されるのは十九日付が初めて。

 ロシア新聞は、日本が共同経済活動に踏みこむことを「誰も予測していなかった」と指摘。漁業分野での日本の技術がロシアに貢献すると期待する一方、課題となる制度面について「無条件でロシアの法律下で実施するべきだ」と伝えた。

 経済紙「ベドモスチ」は日本が領土問題で期待した「奇跡」は起こらず、「欧米の対ロ制裁網を崩す意味で、プーチン氏の大きな勝利だった」とした。イズベスチヤ紙は「勝敗を決めるのはよくない。それがこれまでの誤りだった」と報道。コメルサント紙は同行記者が「政治面での落胆とは裏腹に、日本のビジネス関係者は満足していた」などとリポートした。

 一方、タス通信は十八日、安倍晋三首相とのインタビュー全文を配信。首相は地元山口県にプーチン氏を招いた意図を「故郷はその人の一部を表す。私という人間を理解してもらいたかった」と説明した。両国が七十年以上、平和条約が結べていない理由は「『相手を疑うとりで』に閉じこもってきたため」と指摘。「特別な制度」下の共同経済活動が「問題解決の重要な一歩になる」と述べた。

 

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