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2016年もさまざまなサイバー攻撃が話題になりました。今回はパロアルトネットワークスが日本で確認した代表的なばらまき型と標的型攻撃について振り返り、攻撃者の手口と今後の影響を考察します。
「Shiotob(別名 Bebloh, URLZone)」は、2016年に日本で最も多く攻撃が観測されたマルウェアです。このマルウェアはオンラインバンキングの不正送金を目的として2011年頃より登場しており、これまでヨーロッパなどを中心に感染活動が観測されていました。
2016年1月から日本のユーザーをターゲットにしたスパム活動を多数観測し、パロアルトネットワークスでも2016年11月末までに、日本だけで70の亜種と700万通のメールを確認した、無差別に感染を試みる典型的なばらまき型攻撃です。攻撃者はスパムメールの開封率をあげるため、メール件名や本文を日本語にしているのが特徴です。
メール件名としては多いのは、「写真」や「宅急便受取指定ご依頼受付完了のお知らせ」のように個人をだますようなケースと、企業内のユーザーをだまして開かせるように「発注書」や「作業日報」といった業務に関連したメールを装ったケースがありました。
メールに添付されているzipファイルにはWindows用実行ファイルが含まれており、それらのファイル名には.pdf.exeや.doc.exeといったようにニ重に拡張子がつけられています。ユーザーがだまされてうっかり開いてしまうと、ShiotobはC&Cサーバ(C2サーバ)にHTTPSで接続し、攻撃者からのコマンドを取得します。
攻撃者は定期的にダウンロードコマンドを送信し、感染端末上のShiotobは命令に従って追加のマルウェアをダウンロード・実行します。ダウンロードが確認されているマルウェアには不正送金を行うUrsnif(別名 Gozi)と、命令を受けてスパムメールを送信するPushdo(別名 Pandex)があり、一度Shiotobに感染すると、3種類のマルウェアが感染端末上で活動します。またC2サーバは定期的にダウンロードコマンドを発行し、常に最新バージョンのUrsnifおよびPushdoがインストールされます。
2016年はShiotobが大量にばらまかれていることから、UrsnifとPushdoの感染が大幅に増加していたことが考えられます。一般社団法人日本サイバー犯罪対策センターもUrsnifの大量感染に注意喚起しました。
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