トルコ アンカラでロシア大使が撃たれ重傷

トルコの首都アンカラで19日夜、トルコに駐在するロシア大使が写真展の開会式でスピーチをしていたところ突然、銃を持った男に撃たれ、大けがをしました。大使の容体など、詳しいことはわかっていません。
トルコのアナトリア通信によりますと、首都アンカラで19日夜、ロシアに関係する写真展の開会式に出席していたロシアのアンドレイ・カルロフ大使が、スピーチをしていたところ、突然、銃を持った男に撃たれました。カルロフ大使は、重傷を負ったということですが、容体など、詳しいことはわかっていません。

トルコのメディアによりますと、カルロフ大使を撃ったのは、20代の男と見られ、警察にその場で射殺されたということです。

トルコでは、隣国のシリア情勢の影響で治安が不安定となっていて、アサド政権を支援するロシアは、シリア国内で、テロ対策だとして、過激派組織IS=イスラミックステートや反政府勢力に対して、空爆などの軍事作戦を行っています。

「トルコ人から見たロシア」写真展で

この事件についてロシアのタス通信は、トルコの首都アンカラにある美術館で「トルコ人から見たロシア」と題した写真展の開会式に、武装した何者かが押し入ったと伝えています。
また、目撃者によりますと、カルロフ大使が撃たれたのは、開会式でスピーチしている最中だったということです。

プーチン大統領も報告受ける

トルコに駐在するロシア大使が銃撃された事件について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、「プーチン大統領はすでに報告を受けている」と述べました。

また、ロシア外務省のザハロワ報道官は、ロシアメディアに対し、「トルコ側には銃撃を停止させてロシア大使の安全を確保し、必要な救急措置をとるよう求めている」と述べた上で、トルコ側と連絡を取り続けていることを明らかにしました。