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 東山動植物園(名古屋市千種区)は12日、飼育していたコクチョウ3羽の高病原性鳥インフルエンザ感染が確認されたと発表した。3羽は先月末以降、相次いで死に、感染の疑いがあるとして国が検査していた。11日から動物園エリアを中心に休園しており、年内の営業再開が絶望的になった。

 11月29日~今月6日、池で飼っていたコクチョウ5羽のうち3羽が死んだ。簡易検査で鳥インフルエンザの陽性反応が出たのは6日に死んだ1羽だけで残り2羽は陰性だったが、国の確定検査で3羽すべての感染が確認された。ウイルスは「H5N6亜型」。今年、新潟県や青森県で確認されたものと同じ型という。

 園内の別の池にいたシジュウカラガンも死んだため、11日から動物園全域と植物園の一部を休園にして、消毒を進めている。感染の確定で、国の伝染病予防の指針に基づき、少なくとも防疫措置の完了後21日間は休園となる。園は「再開は早くて来年1月初旬」と説明している。

 ほかに、死んだシジュウカラガンなど12羽も確定検査を受けており、数日で結果が出る見込み。黒辺雅実・動物園長は「できれば避けたいが、すべての結果を待ち、必要ならほかの鳥の殺処分も検討する」と話した。

 愛知県は、すでに園の10キロ圏内で野鳥の監視を強化しており、今後、10キロ圏外でも監視を強める。ニワトリなどを飼う一定規模以上の県内285農場に改めて注意を呼びかける。