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鳥インフルエンザ環境省チーム、湖沼など9カ所調査へ 茨城

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鳥インフルエンザ環境省チーム、湖沼など9カ所調査へ 茨城

 ■「野鳥の死骸、自治体に連絡を」

 水戸市で見つかった野鳥の死骸から相次いで鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受け、環境省は13日、野鳥緊急調査チームを県内に派遣した。16日までの4日間にわたり、環境省が指定した野鳥監視重点区域に含まれる水戸市など7市町で、ガンやカモなどが飛来する湖沼など9カ所を調査する。13日は千波湖など3カ所を回ったが、異常は確認されなかったという。

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 調査チームは同省の担当者2人と、鳥類調査の専門家として自然環境研究センターの職員2人で構成。双眼鏡や単眼鏡などを使い、野鳥の死骸や異常な個体がないかなどを調べる。

 11月29日に同市の大塚池で死んでいたオオハクチョウ1羽と、今月6日に同市の千波湖で死んでいたユリカモメ1羽から、遺伝子検査で鳥インフルエンザウイルスが検出されたことから、環境省は発見場所からそれぞれ半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定した。

 通常は確定検査で高病原性鳥インフルエンザウイルスを検出した後に指定するが、全国的に鳥インフルエンザが多発していることを受け、指定を前倒ししたという。

 調査チームは、特に死骸が発見された水戸市の大塚池と千波湖については連日、見て回り、状況把握に努める方針だ。

 同省関東地方環境事務所野生生物課の沢邦之課長は13日、常陸太田合同庁舎(常陸太田市山下町)で記者会見し、「区域内での異常を素早く察知することが重要。水鳥の集まる場所を丁寧に見ていく」とし、「野鳥の死骸にはむやみに触らず、自治体に連絡してほしい」と呼びかけた。

 ◆千波湖で今季6例目

 県は13日、水戸市の千波湖で同日朝に見つかった野生のコブハクチョウ1羽の遺伝子検査を行い、H5亜型の鳥インフルエンザウイルスを検出したと発表した。県内で鳥インフルエンザウイルスが検出されるのは今季6例目。高病原性かどうか、鳥取大で確定検査を行う。

 県などによると、同日午前8時20分ごろ、貸しボート業者が千波湖内で死んでいるコブハクチョウを発見。県県北家畜保健衛生所で検査したところ、ウイルスを検出した。