【ソウル=井上宗典】韓国の朴槿恵パククネ大統領の友人、崔順実チェスンシル被告(60)による国政介入事件で、職権乱用や強要罪などに問われた崔被告ら8人について、事実上の初公判となる「公判準備手続き」が19日、ソウル中央地裁で開かれた。

 出廷した崔被告は全ての起訴事実を否認し、全面的に争う姿勢を示した。

 この日の手続きでは公判に向けて争点の整理が行われた。起訴状によると、崔被告は朴大統領と、大統領府政策調整首席秘書官だった安鍾範アンジョンボム被告(57)と共謀し、韓国文化とスポーツの振興を目的とする二つの財団に対し、大企業53社に774億ウォン(約76億円)の支出を強要したなどとされる。

 崔被告の弁護人は「大統領らと共謀した事実はない」と主張した。次回期日は29日で、2回目の公判準備手続きが行われる。