免停隠し&覚せい剤で逮捕された元営業マンの転落人生
【覚せい剤取締法違反】
判決:懲役3年(実刑)
◆執行猶予中の逮捕で覚せい剤初犯で実刑
元建設会社営業マンの吉井一郎さん(仮名・43歳)は7年前、免停中の無免許運転による道路交通法違反で逮捕。懲役6月、執行猶予3年の処分を受けた。
「スピード違反で免停を食らったんですが、当時は営業で車を運転せねばならず、会社に隠して営業車に乗り続けていました。運よく会社にもバレなかったんで、油断していたら検問で捕まって、無免許が発覚しました」
しかし、転落はまだ始まったばかりだった。無免許運転で捕まって執行猶予中に、今度は職務質問で覚せい剤所持が見つかり、またも現行犯逮捕されてしまったのだ。
「覚せい剤は行きつけのバーで知り合った人にもらい、試しに使ったら疲れを感じずに仕事に打ち込めたんです。それで今度はお金を払って買うようになり、気づいたらやめられなくなっていました。それでも、覚せい剤は初犯だったので、実刑になるとは思っていませんでした」
会社はクビ同然の諭旨退職。さらに事件は報道こそされなかったものの、周囲には知れ渡り、友人知人の8割から縁を切られてしまったという。
「着信拒否ならマシなほうで、『二度と連絡しないでほしい』と電話やメールで言われたこともありました。ただ、なによりつらかったのは年老いた母親が法廷に立ち、自分の情状酌量を求めたこと。あの光景はいまだ脳裏に焼き付いていて、3年間の刑務所暮らしよりキツかったですね。すべて自分の行動が招いた結果なのですが」
犯した罪の大きさだけ、失ったものも大きいようだ。
●免停隠し&覚せい剤→母が法廷に。友人も8割減
― 実録 サラリーマンが逮捕される瞬間 ―