ビジュアルカルチャーをおもしろくする編集者たち
Vol.1 島崎賢史郎
Photo:Hiro Kimura(Femme)
ここ最近、ある雑誌がファッション業界やクリエイターを中心に話題を呼んでいる。2012年12月に創刊されたビジュアル誌「N magazine」だ。発起人・編集長を務める島崎賢史郎は、明治大学政治経済学部に通う現役大学生である。この事実に驚くこともさることながら、話題の理由は中島英樹、腰塚光晃、蓮井元彦、半沢 健、モート・シナベル・アオキ、小田俊一、チェンチェ・カイ、HIRO KIMURA、SHUN SASAKIらといった、本誌のために集結した錚々たるクリエイター陣だ。この規模で展開する雑誌が、たったひとりの学生の手で、果たして制作できるものなのだろうか? また、このような一流のクリエイターを集めた島崎賢史郎とは何者なのか? 今回は、そういったさまざまな疑問を島崎本人にぶつけてみた。
「N magazine」を創刊された島崎さんのことを、おそらく多くの人が知りたいところだと思うのですが、まず島崎さんのこれまでの経歴について教えていただけますでしょうか。
僕は現在、明治大学政治経済学部の3年生です。雑誌や編集というものに関わったきっかけは、以前参加していた「ADD MAGAZINE」ですね。ADD MAGAZINEは、学生で構成される団体で、ファッションを軸に据えながら、アートやカルチャーに関する情報をフリーペーパーやWebマガジンという形で発信しています。僕は初期の頃からしばらくのあいだ所属していました。そのあとは、「WWD JAPAN」にインターンとして入社しながら、雑誌というものに関わってきました。
当初から一貫してファッション系の媒体に関わられていますが、ファッションに興味を抱いたきっかけなどはあるのでしょうか?
実は、ADD MAGAZINEに参加するまではほとんどファッション誌に触れたことはなかったんです。このまま読まないで生きていくんだろうなー、というくらいに考えていました。しかも、どちらかというと僕は文字を読んだり書いたり、ということはあまり得意ではないので......。だけど、ADD MAGAZINEに参加したことがきっかけとして大きかったですね。基本的なことなんですけど、ファッション誌の「ひとつのビジュアルをディレクションしてつくりあげる」という要素に触れて、とても興味を抱きました。
なるほど。ファッションや雑誌、編集者という仕事を意識したのは大学に入ってからなんですね。それ以前は何をされていたんですか?
小学校の1年生から大学に入るまでは空手をやっていました。その傍らで中学の頃からはオーケストラ部に入部してトロンボーンを演奏していたんですよ。その頃は空手を続けていこうか、もしくは音大に進もうか、と考えていました。
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