米中、米無人潜水機返還で合意　トランプ氏「前代未聞」

　南シナ海の公海で中国海軍艦船が米海軍の無人潜水機を奪った問題で、米中両国は中国側が近く潜水機を返還することを１８日までに合意した。ただ、米国は引き続き海洋調査を続けていく構え。中国側は「偵察活動だ」と反発しており、潜水機の返還が、南シナ海での両国の緊張緩和につながるかどうかは不透明だ。

　中国国防省は１７日夜、「適切な方法を通じて米側に潜水機を引き渡す」と発表。米国防総省のクック報道官も１７日昼（日本時間１８日未明）、返還で合意したことを明らかにした。

　この問題をめぐっては、トランプ次期米大統領は「中国は米海軍の潜水機を国際水域で盗んだ。前代未聞の振る舞いだ」と、自身のツイッターで批判した。その後、「彼らが盗んだ無人潜水機は要らないと中国に言うべきだ」ともツイートした。次期政権も南シナ海における中国の軍事拠点化を抑止していくものとみられる。（ワシントン＝峯村健司、北京＝西村大輔）