隣国のトップがこのように積極的に動くと、韓国のトップが植物状態にある現状は自然と一層際立ってしまう。今月9日に朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の弾劾議案が可決された直後、「首脳外交の空白」を懸念する声がメディアを中心に相次いだ。虎がうごめく森の中で、韓国は身動きも取れない草木のような立場になってしまったからだ。この首脳外交が機能しない状態は、少なくとも来年の前半までは続きそうだ。今月開催予定だった韓中日3カ国による首脳会議も来年に先送りされたが、韓国からこれに誰が出席するのかさえ現状では分からない。7-8カ国から「来年前半に韓国を訪問したい」との意向も伝えられているが、これにもどう回答すべきか分からない状況だ。
今月11日に韓国外交部(省に相当)のある幹部が取材記者らに対し「『首脳外交の空白が現実となった』という報道は事実と異なる」と言ってきた。この幹部によると、首脳外交の日程は通常1月末ごろに決まるため、現時点は「空白」とは言えないと言いたいのだろう。ところが韓国外交部が「空白などない」と明言する一方で、海の向こうの米国からは空白を心配する声が聞こえてきている。米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のエイブリル・ヘインズ副補佐官はこの日、趙太庸(チョ・テヨン)韓国大統領府国家安保室第1次長との電話会談で「米国は今後も北朝鮮の脅威から韓国を守り、同盟の全ての責務を果たすだろう」と述べた。ホワイトハウス国家安全保障会議の報道官が韓国に電話をかけ、安全保障の公約を守ると強調して安心させてくれたわけだ。
この首脳外交の空白は当分の間いかんともしがたいが、現実となった空白状態を逆に真っ向から直視し、これを埋め合わせる努力をする方が、単に口だけで「空白などない」と強調するよりもはるかに建設的ではないだろうか。虎がうごめく森を歩くには、まずは気を引き締めることが何よりも重要だからだ。