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【ドラニュース】

近藤、先制弾 台湾で飛躍証明

2016年12月18日 紙面から

NPBウ選抜−台湾アマ代表 3回に生還し、チームメートとハイタッチを交わす近藤=台中インターコンチネンタル球場で(小西亮撮影)

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 【台中(台湾)小西亮】飛躍への号砲だ! 中日・近藤弘基外野手(24)が17日、NPBウエスタン選抜の一員として参加する冬季リーグ「アジアウインターベースボールリーグ」の準決勝・台湾アマ代表戦(台中インターコンチネンタル)で、1回に先制の3ランを放った。海外で磨きを掛けた打撃。3年目の来季はスタートダッシュを決める。試合は乱打戦の末に13−10で逆転勝ちし、18日は決勝のNPBイースタン選抜戦(同)に臨む。

 近藤の表情が、すこぶるいい。少し笑みをたたえているようにも見える。この日の試合前練習でもそうだった。台湾に来て3週間余り。「いい顔してますか? 良かったです」。にじみ出る充足感と確かな自信。それから1時間半後、夜空に描かれた一筋のアーチが、何よりの証しだった。

 1回2死一、三塁。早速巡ってきた好機に、一振りで応えた。1ボールから、内角寄り高めに浮いてきた直球を強振。「簡単な球ではなかったですが、コンパクトに打てました。完璧です」。十分な滞空時間をともなった先制3ランが左翼席に落ちると、軽く拳を握って破顔した。

 伸び伸びした雰囲気のリーグ戦とは違い、互いに譲れない意地がある準決勝。シーズンオフに海外で味わう独特の緊張感に「すごくいいですね」としびれる。台湾ファンの「加油(ジャーヨ・中国語で頑張れ)」の声に燃えたのは竜の背番号67。3回にも遊撃への内野安打を放ち、乱打戦の勝利に一役買った。

 台湾では通算16試合に出場して打率2割7分8厘、2本塁打、10打点。数字もさることながら、納得度も高い。ひとつは右打ちの習得。練習のフリー打撃から意識するようになり「流すんじゃなく、引っ張って逆方向にという感覚がわかってきました」。走者二塁で右打ちのサインが出ても、ことごとく成功。「使い勝手のいい便利屋になりたい」と先を見据える。

 決して口には出さないが、本音を言えば少し気の重い武者修行だった。嫌というほど体をいじめた秋季キャンプを終え、さらに海外で約1カ月。右太ももの裏は張ったままだ。それでも、疲労をはるかに上回る経験と、ひしひしと感じる自らの成長。「本当に来て良かったと思います」とかみしめる。

 

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