北海道 清水町の養鶏場で鳥インフル陽性

北海道 清水町の養鶏場で鳥インフル陽性
北海道清水町の養鶏場で、16日ニワトリが相次いで死んでいるのが見つかり、簡易検査の結果、鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出ました。北海道は詳しい検査を行っていて、高病原性と判断された場合、この養鶏場のニワトリおよそ21万羽を殺処分することにしています。
北海道によりますと、16日午前10時ごろ、清水町にある養鶏場から、「およそ30羽のニワトリが死んでいる」と連絡があり、簡易検査の結果、鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出ました。

この養鶏場では卵を採るためのニワトリ、およそ21万羽を飼育していて、北海道はこの養鶏場への部外者の立ち入りを制限するとともに、ニワトリや卵などの移動を自粛するよう要請しました。

北海道は詳しい検査を行っていて、今夜にも結果が出るということです。
そして高病原性と判断された場合、北海道は、同じ養鶏場のニワトリおよそ21万羽すべてを殺処分するとともに、半径3キロ以内で鳥を飼っている農場1か所で鳥や卵の移動を禁止し、3キロから10キロの範囲で鳥を飼っている農場6か所でも域外への出荷などを禁止することにしています。

農林水産省 緊急の対策本部会議

北海道清水町の養鶏場でニワトリが死んでいるのが見つかり、簡易検査で鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出たことを受けて、農林水産省は緊急の対策本部会議を開き、詳しい検査でウイルスが検出された場合、感染の拡大を防ぐため、迅速にニワトリの処分を行うなど、今後の対応を確認しました。

16日夜開かれた会議では詳しい検査の結果、鳥インフルエンザウイルスが検出された場合、感染の拡大を防ぐためウイルスが検出された農場が飼育するニワトリ、およそ21万羽の殺処分を行うほか、農場周辺の消毒と主要な道路に消毒ポイントを設けるなど、国の指針に基づいた今後の対応を確認しました。

この農場の半径10キロ以内では、ほかにも7軒の農場で合わせておよそ19万羽のニワトリが飼育されているということで、ウイルスが検出された農場から半径3キロ以内をニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、さらに半径10キロ以内を域外への出荷を禁止する「搬出制限区域」に指定することになります。

また、専門家のチームを17日朝、現地に派遣して感染経路などを詳しく調べることにしています。

北海道知事が農林水産省に支援を要請

北海道の高橋知事が農林水産省を訪れ、今後の対処への支援を要請しました。

北海道の高橋知事は16日夜、農林水産省を訪れ細田政務官と面会し、簡易検査で鳥インフルエンザの陽性反応が出たことを報告しました。高橋知事は16日夜にも対策本部を設ける考えを示したうえで、北海道では、農場での鳥インフルエンザの陽性反応は初めてとなることから、今後の対処への技術的な支援を要請しました。

これに対し、細田政務官は「初動対応が大切で万全の支援体制をとりたい」と述べ、必要があれば農林水産省の職員を派遣する方針を示しました。

面会のあと高橋知事は「雪が降る中でも関係者と一緒になって処分したニワトリを埋めるのに必要な土地の確保などを迅速に進めていきたい」と述べました。