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鵜様活発 来年良い年に 気多大社で鵜祭り

海岸で放たれる鵜=16日未明、石川県羽咋市一ノ宮町で

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 石川県羽咋市寺家(じけ)町の気多大社の「鵜(う)祭り」(国指定重要無形民俗文化財)が十六日未明あり、神の化身とされる鵜を神前に放った。三井秀夫大宮司(84)は「元気が良く、たけだけしい鵜様の動きが印象に残る。来年はいい年になると感じた」と見通した。

 神事は午前三時、ろうそくの明かりだけをともした本殿で始まった。七尾市鵜浦町から三日間かけて、歩いて鵜を運んできた鵜捕部(うとりべ)とよばれる住民が、神職が「うとりべー」と呼ぶ声に応えて本殿へ進んだ。

 放たれた鵜は迷うことなく案と呼ばれる台の上に乗り、ろうそくの明かりを消すほどに勢いよくはばたいた。参拝者から思わず感嘆の声が漏れ、手を合わせる人の姿も見られた。三井大宮司は「道中でもずっと鳴いていたと聞いた。課題はあっても乗り越えていける年になるのではないか」と言葉を足した。

 大役を終えた鵜は、松尾孝夫宮司の手で籠に移されて、雪が舞う中、大社の一の鳥居近くの一ノ宮海岸まで運び放たれた。 (小塚泉)

 

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