「海」での取り組み
日本・チリ友好のモアイ像を無償輸送
当社は東日本大震災の被災地復興支援の一環としてチリ国民から被災地復興支援のため南三陸町に贈られたモアイ像を、無償で海上輸送しました。
1960年のチリ地震による津波で被災した南三陸町では、1990年にチリとの友好と復興のシンボルとしてモアイ像を制作し公園に設置していましたが、東日本大震災の津波で倒壊してしまいました。震災後同地を訪れたチリのピニェラ大統領は新たなモアイ像の寄贈を約束、モアイ像のふるさとイースター島(チリ)の島民が島の石を使って作成しました。
2012年11月、完成した約3メートル、重さ約2トンのモアイ像はチリ国民の協力を受けながら、バルパライソ港で当社のコンテナ船 “NYK Aquarius” に積み込まれました。この友好のシンボルは長い船旅を終えて日本に到着した後、東京と大阪で展示され、南三陸町へと移送されました。
寄贈されたモアイ像
モアイを積んだコンテナ
飛鳥IIによる東北復興応援クルーズ
当社は2012年11月、当社グループが保有・運航する日本最大のクルーズ客船「飛鳥II」による東北復興応援クルーズを実施しました。
これは当社の東北復興支援活動の一環として、「乗船されるお客様と東北をつなぐ」「お客様も、東北を観光することで東北復興応援の担い手になる」というコンセプトのもと、企画・実施されたものです。
11月7日に横浜を出帆し、仙台との間を往復航海する2泊3日のクルーズでは、船内に東北6県の観光ブースを設置し、各県の観光名所のPRを行ったほか、東北の食材を使った食事や飲み物の提供や、民芸品手作り体験、宮城県女川町出身の中村雅俊さんによるライブも行われました。また船外イベントとして平泉や松島を訪ねる観光ツアーも実施され、乗船された約750名のお客様は「知って」「訪ねて」「食べて」「飲んで」「買って」東北を応援していました。
船内に設置された募金箱への寄付金とクルーズ代金の一部は、公益社団法人フィランソロピー協会のフィランソロピーバンクを通じて特定非営利活動法人アースウォッチジャパンが行う「東日本グリーン復興モニタリングプロジェクト」に寄付されました。
仙台港に入港した飛鳥II
船内に招待された釜小学校の子どもたち
「第1回救援物資ホットライン便」モジュール船 “YAMATAI”による救援物資輸送
当社は2011年3月、日之出郵船(株)が運航するモジュール船 “YAMATAI”で被災地に向けた救援物資の無償輸送を実施しました。同船は2011年3月24日、約30の企業・団体から寄せられた物資、24TEU(20フィートコンテナ24本、146トン)の救援物資を積んで神戸港を出帆、3日後の27日に八戸港に到着しました。その後救援物資は船上でトラックに積み替えられ、青森県、岩手県、宮城県の各被災地に届けられました。
救援物資を載せた“YAMATAI”
東北漁業復興プロジェクト「希望の烽火(のろし)」に協力
当社は、被災地である東北・三陸地方の漁業の早急な再開を支援するため、一般社団法人 東北漁業再開支援基金・希望の烽火が進めている必要資機材の無償提供プロジェクトに賛同し、100本の海上輸送用冷凍コンテナを提供しました。提供したコンテナは、水揚げされた魚の貯蔵する際の氷の保管用等に活用されています。
石巻市での引き渡し式
郵船クルーズ「飛鳥II大船渡復興支援プロジェクト」
郵船クルーズ(株)は、2011年7月27〜28日にかけ「飛鳥II」の復興支援プロジェクトとして、大船渡に寄港しました。このプロジェクトでは、総勢600名の市民の方をご招待し、船内見学会を行った他、乗組員が市内の小学校2校を訪問して、DVDによる「飛鳥II」や海運に関する授業を行いました。また、復興の灯と大船渡と飛鳥との絆をイメージしたキャンドルセレモニーをCandle June氏のプロデュースにより実施しました。
キャンドルセレモニーの様子
旭運輸 宮古港ストラドルキャリア無償支援
旭運輸(株)は、東日本大震災で荷役用機器に壊滅的なダメージを受けた宮古港へ、ストラドルキャリアを無償提供しました。これは、震災により大きな被害を受けた港湾運送事業者を支援するため、日本港運協会が、各地の港湾協会に荷役機器等の提供を呼びかけたものです。旭運輸のキャリアは、2011年7月30日08時40分宮古港へ到着、無事荷揚げされました。
提供されたストラドルキャリア
近海郵船物流がRORO船「まりも」にてタンクローリー、建機などを輸送
北海道庁の要請を受け、近海郵船物流(株)がRORO船「まりも」にてタンクローリー、建機などを輸送しました。
タンクローリーなどを載せた「まりも」
「陸」での取り組み
「第3回救援物資ホットライン便」救援物資をコンテナトレーラーで無償輸送
当社と日本コンテナ輸送(株)は、「第3回救援物資ホットライン便」として、岩手県、宮城県から要請のあった衣料や日用品等の救援物資を日本コンテナ輸送のコンテナトレーラーで無償輸送しました。集まった救援物資は20フィートコンテナ13本分になり、横浜から陸路にて約10時間かけて各避難所へ輸送されました。
コンテナトレーラーに載せられた救援物資
ユニケイ コンテナ砂場の製造に協力
(株)ユニケイは東日本大震災の復興支援の一環として、公益社団法人こども環境学会の要請に応えて「コンテナ砂場」の製造に協力し、福島学院大学付属幼稚園に完成品を引渡しました。これは、震災後、外で遊ぶ機会が少なくなった福島の子どもたちにのびのびと楽しんでもらうために全天候型の「コンテナ砂場」が考案され、中古の40フィート冷凍コンテナを寄贈したものです。コンテナ内部も改造され、照明には省エネ蛍光灯のCCFLが使用されています。外壁に絵も描かれ、「新しい遊び場ができた」と子どもたちにも大好評でした。
砂遊びに興じる園児たち
日本油化工業 被災地へ消臭剤を寄贈
日本油化工業(株)は、業務用強力消臭剤「O-XTRA」300本などを東松島市役所(宮城県)へ寄贈しました。これは横浜市戸塚工場スタッフより提案を受け宮城県災害対策本部に問い合わせたところ、避難所にて使用したいとの回答があり、実施したものです。在庫を全て使って製造に取り掛かり、2011年3月18日、完成した消臭剤を社用車に積み込んで横浜市を出発。約7時間をかけて東松島市役所に到着しました。
無事輸送しました
「空」での取り組み
郵船ロジスティクスグループ アメリカ、オランダからの救援物資輸送に協力
郵船ロジスティクスグループは、2011年4月、日本戦略研究フォーラムを窓口とした緊急支援物資を米国から日本へ輸送手配を行いました。輸送された救援物資は、放射性物資で汚染された施設や器物に吹き付けると放射性物質を吸収して固まり、硬化後はフィルムで剥がすことができ、病院などの除染用として用いられています。
また、2011年4月、郵船ロジスティクスグループでは、オランダから被災地に送られた救援物資の輸送協力を行いました。救援物資は、現地の方々によりインターネットを通じて呼びかけが行われ集められたものです。オランダ国内での手配をYUSEN LOGISTICS (EUROPE) B.VとYUSEN LOGISTICS(BENELUX)B.Vが、日本側では郵船ロジスティクス(株)が被災地までの配送のサポートを行いました。救援物資は看護学校、乳児院およびNPO法人に届けられました。
4月8日に御礼に訪れた様子
アムステルダムの倉庫での輸出の準備
日本貨物航空による救援物資輸送
日本貨物航空(株)は、被災地への復興救援物資の無償輸送を実施しました。