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【首都スポ】

サッカーインカレ 関東勢2校で18日頂上決戦 日体大VS筑波大

2016年12月16日 紙面から

◇全日本大学選手権<準決勝>

 決勝は日体大VS筑波大の関東対決!! サッカーの第65回全日本大学選手権(インカレ)は15日、町田市立陸上競技場などで準決勝2試合を行い、日体大(関東第3)と筑波大(同2)が決勝へ進んだ。日体大は3−2で大体大(関西第3)を振り切り、前回優勝の第30回大会以来35大会ぶりの進出。筑波大は3−0で関西学生1部リーグ王者の阪南大(関西第1)に快勝し、準優勝だった第57回大会以来8大会ぶりに駒を進めた。決勝は18日、浦和駒場スタジアムで正午キックオフ。

日体大−大体大 後半、決勝ゴールを決め喜ぶ日体大の高井 

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◆日体大 大体大に競り勝ち35大会ぶり進出

 日体大3−2大体大

 ドラマチックな幕切れだった。ロスタイムに入ってから、2−2の振り出しに戻された日体大。延長戦に突入するかと思われたが、今季の関東大学1部リーグで得点王に輝いたMF高井和馬(4年・千葉SCユース)がすぐさま突き放し、決着をつけた。スピードに乗った突進から、左足で突き刺した。

 その直前に生まれた相手の同点ゴールは、高井の反則で与えたPKによるものだった。しかも、高井は大会通算2回目の警告をそこで受け、勝ち上がっても決勝には出場できないことが決定した。意気消沈しても不思議ではないところだったが、エースは「絶対に自分がチームを決勝に行かせてやろう」と気持ちを切り替えた。決意通りの仕事を遂げた背番号「10」は「本当にうれしかったです」と意地と執念の決勝点を振り返った。

 試合後、高井の瞳はぬれていた。「決勝に出られない申し訳なさと、このメンバーでサッカーをすることが自分はもうできないんだなという気持ち」からあふれ出た涙だった。全国制覇の目標成就は仲間に託した。悔しさは計り知れないが、チームメートがその思いを背負ってピッチに立つ。

 盟友であるDF高野遼(4年・横浜Mユース)は「和馬(高井)の分までやります」と意気込んだ。J1横浜Mへの来季加入が内定している左サイドバックは左足甲外側のねんざでベンチ外が2試合続いているが、「決勝には間に合わせます」と力を込めた。「(欠場して)チームに迷惑をかけていますけど、最後においしいところをもっていきます。自分が左足を振り抜いて点を決めるイメージができています」と自信をみなぎらせた。

 35大会ぶりとなる日本一へ、高井と高野の“タカタカコンビ”は「必ず勝って優勝します」と声をそろえた。 

  (関孝伸)

筑波大−阪南大 阪南大に勝利し、両手を挙げて喜ぶ鈴木徳(右)=NACK5スタジアム大宮で(七森祐也撮影)

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◆筑波大 阪南大に3発快勝8大会ぶり進出

 筑波大3−0阪南大

 2人、3人と華麗なパス回しで、筑波大が左サイドを切り崩す。相手ペースで迎えた前半20分。ペナルティーエリア付近で、戸嶋−吉田とつないだボールを、攻め上がったMF鈴木徳真(2年・前橋育英)が右足を一振り、強烈な先制ミドルシュートをたたき込んだ。

 入学後の全国大会初得点でチームを勢いづけたボランチは「『みんな、ありがとう』っておかしいですけど、(攻撃の)過程がよく、枠に飛ばすだけでした。気持ち良かったです」と笑った。

 チームには、日本一を報告したい特別な人がいる。急性白血病で闘病中の前主将、J1新潟の早川史哉(22)だ。昨年、一緒にプレーした鈴木徳は「プロになるにはどうしたらいいのか」などと、相談に乗ってもらったという。

 早川に全国制覇の朗報を届けることは、今季のチームの「核にあります」と断言できる。一方で「自分のためにもサッカーをしています。史哉さんへの強い思いはありますし、僕も(自身の上達のために)何か行動を起こそうという強い気持ちも持っています」とも言う。先輩への誓いを胸に、いかに自分をピッチ上で表現し、勝利に貢献できるか。13大会ぶりの日本一に、2年生MFが挑む。 (関陽一郎)

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