慰安婦に関する石原・橋下両氏の発言、外交部:遺憾

【政治】 2012/08/25 17:21

(台北 25日 中央社)外交部は25日、東京都の石原慎太郎知事と大阪市の橋下徹市長による旧日本軍の従軍慰安婦に関する発言について遺憾の意を表明した。

石原知事は24日の記者会見で同問題について「日本人が強制した証拠がどこにある」などと述べ、橋下市長も21日「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない」との見解を示した。

これに対し外交部は、1993年に当時の河野洋平官房長官がすでに謝罪したことを取り上げるとともに、両氏の発言は第2次世界大戦中、日本が隣国を侵略した際、女性を騙し慰安婦として強制的に前線へ送った事実を無視したものだと批判、それに深く遺憾の意を示した。

また、日本の政治家が真剣に関連の問題と向き合い、当事者を尊重する上でその訴えに耳を傾けるよう呼びかけ、日本政府に対しては問題の早期解決を希望した。

台湾の元慰安婦らが日本政府に謝罪と賠償を求める運動を起こして今年で20年を迎える。これら女性は高齢のため相次いで亡くなり、現在では10人も残っておらず、平均年齢は88歳。

写真=終戦記念日の15日、日本の対台湾窓口機関・交流協会台北事務所の前に集まり、慰安婦への謝罪と賠償を求める人々