顔の広範囲、あるいは頬や鼻などの目立つ所が赤くなった状態を「赤ら顔」と呼びます。では、「赤ら顔」という症状が起こる原因にはどういったものがあるのでしょうか?その5つの原因をみていきましょう。
※赤ら顔を含む「顔の赤み」全般については、「お肌の赤みの種類と原因」を参照してください。
赤ら顔(毛細血管拡張症)の原因
赤ら顔になる原因は、主に次の5つです。
1. 皮膚の薄さ
2. 気温による毛細血管の拡張
3.ニキビによる炎症
4.皮脂による炎症(脂漏性皮膚炎)
5.アルコールや香辛料などの過剰摂取
以下で、それぞれの原因について詳しく解説します。
1.皮膚の薄さ
透けて見える毛細血管
画像提供元:マクセルスマートコミュニケーションズ
皮膚の二層目にあたる真皮には毛細血管が密集しています。毛細血管は通常、皮膚の表面からは見えませんが、皮膚最上部の表皮が薄いと透けて見えるため、赤く見えてしまうのです。特に鼻や頬の皮膚は薄いので、赤くなりやすいです。
※皮膚の薄さによる赤み・肌荒れについて詳しく知りたい方は、「菲薄化(ひはくか)」や「ビニール肌」の記事をご覧ください。
2.気温や体質などによる毛細血管の拡張
皮膚の毛細血管は、外気温に合わせて血管を拡張・伸縮させることで温度を一定に保っています。暑い地方では寒暖の差が激しくないので毛細血管の拡張・伸縮も激しくありませんが、寒い地方では室内外の温度差が激しいので毛細血管の拡張・伸縮が頻繁に起こります。
拡張と伸縮を繰り返すうちに毛細血管の収縮力が低下し、皮膚の温度を下げないように拡張していた毛細血管は拡張したままとなります。これが、寒暖の差により顔が赤くなる原因です。
また、生まれつき毛細血管が多かったり、体質として拡張している人もいます。
3.ニキビによる炎症
炎症をともなうニキビ(赤ニキビ)ができると、ニキビのある周辺の皮膚が赤くなります。炎症は血管を拡張させるためです。通常はニキビが治れば炎症も治まるので、一緒に赤みも消えます。
しかし、ニキビが治らないうちにさらに新しいニキビができると、またニキビの炎症が起こり、皮膚の炎症が治まらない状態が続いてしまいます。その状態が続くと真皮や皮下組織に色素沈着し、赤ら顔になってしまいます。また、肌質によってはニキビが治っても長期的に赤みが続くこともあります。
4.皮脂による炎症(脂漏性皮膚炎)
皮脂の分泌が過剰になると、肌の上に余分な皮脂が留まり、空気に触れて酸化しやすい状態になっています。その酸化した皮脂と皮膚の常在菌が反応を起こすと、炎症が起きて赤くなります。多くは、鼻や鼻の脇など、皮脂の分泌が多いところに起こります。ニキビをともなうこともあり、そうなるとさらに赤みが増してしまいます。
5.アルコールや香辛料、薬などの過剰摂取
血管、特に毛細血管を広げる作用のあるアルコールや刺激の強い香辛料などを摂り過ぎると、血流が滞り、血液が溜まりやすくなります。また、アトピー性皮膚炎のステロイド外用薬など、服用している薬の副作用で血流が滞り、赤みが出ることもあります。
これらの原因のほかにも、生まれつきのものや加齢が原因となるものもあります。正しいケアや治療を行うためにも、まずは自分の赤ら顔はこのうちのどれに当たるのか、原因を探ることからはじめてみましょう。
※肌のヒリヒリをケアする保湿のコツは「顔の皮膚がヒリヒリ・ピリピリ痛い時の正しいケア方法」をご覧ください。また、具体的なスキンケア成分については、「赤ら顔・肌の赤みに効果的な化粧品の選び方」をご参照ください。
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