注意!肝機能を低下させる生活習慣とは
更新日:2016/12/09
脂肪肝の原因
肝臓はダメージのサインをなかなか出してくれません。ですから定期的に健診を受けるなど、常日頃から気にかけておく必要のある臓器と言えます。ここではドクター監修のもと、肝臓に負担をかけてしまう生活習慣を紹介します。
この記事の監修ドクター
肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれているのは、ダメージを受けてもなかなかサインを出さないためです。そのせいで、サインが出た時には時すでに遅く、症状が深刻化していたということも少なくありません。
体中の血液の約4分の1が集まる肝臓は、有害な物質を無毒化するなど優秀な役割を担っていますが、逆を言えばそれだけ負担が大きい場所とも言えます。サインが分かりにくい分、定期的な検査はもちろんですが、常日頃の生活習慣を見直すことも肝臓を労る上ではとても重要です。どのような生活習慣が肝機能に負担をかけるのか、しっかり学んでいきましょう。
肝臓に悪い生活習慣
(1)偏った食生活
これは肝機能以外にも言えますが、偏った食生活は肝臓にとって大きなストレスです。例えば人間のエネルギー源であるブドウ糖は、1日3食の食事から摂取されます。これを疎かにすると、肝臓のグリコーゲンがブドウ糖となりエネルギーとして使われ始めます。これは、弱っている肝臓には大きな負担となります。
また、早食いも肝臓にダメージを与える行為のひとつ。早食いをして急速に栄養を摂り込むと、血糖値が急上昇し膵臓をはじめ代謝の要である肝臓も急ピッチで動かなければならないからです。
肝臓に良い食生活とは、栄養バランスが整ったものをよく噛んで1日3食とることです。食後は肝臓が忙しく働いているため、急な運動などは避けることもポイントです。
(2)ストレスや睡眠不足
ストレスやそこから派生しやすい睡眠不足は、肝機能の低下に直結します。ストレスを強く感じることで分泌されるホルモンは血管を収縮させるため、血圧が上昇し肝機能に負担がかかるのです。なるべくストレスを溜め込まないようにストレス解消法を見つけ、良質な睡眠を心掛けることが大切です。
(3)過度なダイエット
ダイエットの最中、避けられがちなのは肉や魚料理などのタンパク質です。このタンパク質は、肝臓に運ばれてくる脂肪と結び付いてエネルギーとして全身に送り出す役目を担っています。
タンパク質が不足すると脂肪だけが肝臓に蓄積されて、脂肪肝になる可能性が高くなります。さらにリバウンドを繰り返すことによって脂肪肝が悪化し、肝炎や肝硬変を発症させてしまう例もあるのです。
ダイエットをする時は過度なダイエットは避け、バランスの良い食事をとって総カロリーを減らすようにしましょう。適度な運動と合わせて取り組んでください。運動不足も肝機能低下の要因だからです。運動は、毎日少しずつ行う有酸素運動がオススメです。
(4)タバコ
タバコは有害物質であるアセトアルデヒドをつくり出し、肝臓を傷めてしまう原因のひとつと考えられています。禁煙がベストですが、逆にストレスの要因ともなってしまう方は本数を減らしていくところから始めましょう。
(5)薬の過剰摂取
本来は身体を良くするための薬ですが、誤った服用により肝機能障害をひき起こしてしまう可能性があります。薬が肝臓にとって有害物質だと判断される場合があり、そうすると肝臓が解毒のために働き出してしまいます。このため薬の過剰摂取はもちろん、長期服用は肝臓の重労働となり、肝臓を弱めることになってしまいます。どうしても長期服用が必要な方は、必ずドクターに相談しながら処方してもらいましょう。
(6)便秘症
一見無関係に思える便秘と肝臓ですが、実は密な関係にあります。便秘は、本来排泄されるべき有害物質が体内に蓄積されていく状態です。有害物質を解毒するのは肝臓ですから、便秘が生じると肝臓は通常の働きを超えた運動をしてしまいます。
便秘症は、肝機能障害の他にもさまざまな病気を発症させる要因です。慢性化させないように、バランス良い食事や適度な運動を心掛けましょう。
参考になった 247
注目情報
- ハレナース
- のどぬ~る